今シーズンから開幕したのがアメリカ初の女子プロアイスホッケーリーグ、NWHL。
今までアメリカでは女子のプロリーグがなく、 選手は大学で活躍した後はカナダのリーグCWHLくらいしか活躍する場所はありませんでした。 しかもこのリーグは無給の上、防具なども自分で買わなければなりません。 大学がアイスホッケーの環境が一番整った場所と言われていたんです。
そんな現状を打破しようと始まったのがNWHL。 発足したのは、大学でアイスホッケーをしていたDani Rylanさん。 元々カナダのCWHLにニューヨークを拠点とするチームを作ろうとしていた所うまくいかず、 自分でリーグを作ることになったという熱い信念を持った方。 (CWHLにはチームが5つ;アメリカに拠点を置くのはボストンのみです)
選手のことを考え、北米初の給料が出るリーグとなりました。
金額は最低$10,000、最高$25,000と決して高くはありませんが給料の低い現状が どの女子プロスポーツにも見受けられる気がします。 スタートしたてのため、現在はまだ小さい規模で行っています。
例えばチーム数は現在4つ。 バス会社と提携し、バスで移動できる距離にするため北東部に集中してます。
そんなチームはこちら: New York Riveters (@Brooklyn) Connecticut Whales (@Stamford) Boston Pride Buffalo Beauts
アメリカ代表の選手や大学リーグのスター選手が集まる中、 New York Rivetersには日本代表の守護神、藤本那菜選手が所属しています!
藤本選手は札幌市出身の26歳。 お父さんの影響でアイスホッケーを6歳で始めました。 小5が転機で、所属していた少年チームに ゴールキーパーの空きが出て回ってきたポジションだったそうです。 今年の世界選手権で、大会のベストゴールキーパーに選ばれたのだからすごい運命ですよね!
日本代表には16歳(高校2年)の時に選出され、 ソチオリンピックでは正GKとして全試合に先発出場しました。
20年も続けているアイスホッケーなので、ずっと楽しんでやっているのかと思いきや、 藤本選手に伺ったところ...
アイスホッケーが楽しいかなって思い始めたのはソチのオリンピックの辺りからで その前はあまり目標がしっかり決まっていた形ではなく曖昧な部分があったので
とごく最近から楽しくなってきたと教えてくださいました。
外国人選手の枠でトライアウトを受け、リーグを作ったDaniさんから熱烈なオファーを受けて 参加することになった藤本選手。
現在はニューヨークにチームメイトと共同生活をしながら アイスホッケー漬けの毎日を送っています。
そんな藤本選手にアイスホッケーとは彼女にとってどんなものか聞いてみると...
私の生活というか、私自身を作っていると思います。 これまで6歳の時から始めてきて、ホッケーを中心の生活をしてきていますし アイスホッケーから学んだことも大きいですし、人の関わりとか自分自身を形成するものとかは アイスホッケーを経て得たものが大きいので。
そして意気込みを聞くと...
チームとしてはプレーオフに進んで最初の優勝カップを取ることだと思いますし 今シーズンは個人としてもチームの勝利に貢献することは第一ですし、 それを日本に持ち帰ってここで得られるであろう成長した姿を日本の方々にも見せられたらと思います。
藤本選手が所属するNew York Rivetersの今後のスケジュールはこちらです。 チケットは$20で、インターネットで生中継されています。@ www.nwhl.co ぜひリンクで藤本選手を応援しましょう!
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ディレクター:中山 早織 |カメラ:二日市 匡男|編集:青松 伴晃| プロデューサー:浦部 靖己