ワクチン接種が進むにつれ、アメリカでよく聞くようになった議論が、既定の回数のワクチン接種が完了してもマスクを着用し続けるべきかどうか。
CDC・米疾病対策センターは5月、ワクチン接種が完了した人は公共交通機関などを除き、マスク着用の義務を原則解除すると発表。しかし6月下旬、WHO・世界保健機関は、感染力が強いインド型変異ウイルス「デルタ株」の台頭を受け、ワクチン接種を完了した人でもマスクを着用した方が良いとの考えを示しました。一方CDCは、これまでのガイドラインを変えず、地域の感染状況やワクチンの接種率などを考慮してそれぞれの保健当局が判断するように求めていて、さらに秋の新学期に向け、ワクチン接種を完了した生徒はスクールバスに乗る場合などを除き校内でもマスク着用は必要ないとも発表しています。
ニューヨーク市では、公共交通機関を使用する時や店側、雇用主が着用を求めているなどのいくつかの場合を除いて、ワクチン接種完了者はマスクを着ける必要はないとしていますが、カリフォルニア州ロサンゼルス郡のように、ワクチン接種の状況に関わらず、屋内の公共の場にいる時はマスクの着用を強く推奨すると発表するところも出ています。
保健機関によっても地域によっても対応に違いがありますが、医療従事者はどう考えているのでしょう。今まで番組に協力してくださったことのある3人の医師の方々に、ワクチン接種完了後のマスク着用について、それぞれ意見を伺いました。