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トシ・カプチーノ

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ToshiHeadShot_2014.jpegのサムネイル画像舞台芸術評論家、プロデューサー、タレント。「STOMP」,「RENT」の日本公演に携わる。コメンテーターとしてテレビやラジオにも活動の場を拡大。トークショー「トシ・カプのブロードウェイ言いたい放題」は、内容の濃さと面白さで好評を博す。NYのジャーナリストや演劇評論家130名で構成されるドラマ・デスク賞の審査員を務めている。ワハハ本舗所属。



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NY演劇界の夏の甲子園 初参戦「雅咆 international "SUNRISE"」 

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まだまだ暑い日が続いておりますが、

残暑お見舞い申し上げます。 

 

 

 

この熟れた8月の太陽に

 

煎られた浜辺の砂が、

 

掌の上の指の隙間からさらさらと

 

滑り落ちてしまう様に、

 

あっと言う間に過ぎ去ってしまうものが、

 

 

 

お気楽な夏の日々と、

 

 

 

青春の若い季節。 

 

 

 

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 ♪き〜れいと言われる、時は短すぎてぇ〜♪ 

 

 

 

なんて残暑の中にも一陣の風に

微かな秋の気配をいち早く感じ取った、

あたくすぃのおセンチ先取り。 ふふ

 

 

 

そんな一瞬の青春の輝きを思う存分にぶっつけて、

NYの晴れ舞台に挑戦した金管楽器集団が、

本年度のフリンジNYCに唯一日本から参加した、

 

 

 

「 雅咆」!

 

 

 

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NYフリンジ・フェスティバルと言えば、 

演劇界の夏の甲子園! 

 

 

 

 毎年8月中旬から2週間にわたって

 ダウンタウンの小劇場を借り切り

 新進アーティストによる200作品が 

上演されるという一大イベントなのさ!    

 

 

 

もちろん、そのフリンジ。 

希望すれば誰でも出演できるような

お気楽な祭典と違うのヨ。 

 

 

 

フリンジ事務局員75名の御眼鏡に叶った 

革新的で芸術性が評価された作品のみが厳選され

パフォーマンスが許される、真剣勝負の演劇祭。

 

 

 

それは 

芝居だったり 

ミュージカルだったり 

ダンスパフォーマンスだったり 

千差万別  

 

 

さて、そのフリンジに初参戦した日本代の アメリカ名は   

 

 

「GAHOU international "SUNRISE"」 

 

 

うーーん、

 

 

昨今のブロードウェイ・ショーの名前はとにかくシンプル。 

ペットの名前みたいに憶え易くてインパクトがあり、

「ポチ見た?」「よし、ポチ見に行こう!」みた様に、 

皆様に愛される感満載の命名をするのが常道。  

 

「アラジン」 

「ハミルトン」 

「ビューティフル」 

「ヘドウッグ」 

「ウィキッド」   

 

「GAHOU international "SUNRISE"」 

 

 ちょっと長すぎでねぇかい!?  

 

「え〜と、なんだっけか?」 

「ガ、ガホ?」

「国際?」

「日の出、日の入り??」 

 

 つ〜か、「何のこっちゃ?」www   

 

 

 

さて、今回、東京からニューヨークに乗り込んできたのは

美丈夫と女丈夫の精鋭達15名 

 

 

 

で、どんなパフォーマンスなのか!?  

 

 

「管楽器」 「ダンス」 「マーチング」を融合した サウンド・パフォーマンス

 

 

 

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また、楽曲もユニーク  

日本の古典曲、民謡を現代的にアレンジしたものがメイン。  

 

 

日本で育った方は郷愁を誘い、 

 

ブラジルで育った人にはリオのカーニバルを誘い

 

博多で育った私は「博多山笠」ば、誘ったとよ! 

 

 

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見所は・・・   

 

 

◎熱気が溢れる日本の祭りをイメージした演出  

 金管楽器を自在に操りながらの圧巻の群舞はアメリカ人の観客を圧倒!  

 紙吹雪舞う中、北島サブちゃんも神輿に乗って登場しそう!?   

 

 

 

◎参加型  

 入場時、観客それぞれに、鳴子を配布。  

 演者と観客の掛け合いによって舞台と客席の垣根が

 一足飛びに取り払われて、そして生み出される心地よい一体感! 

「踊る阿呆に見る阿呆」じゃないけど、

「ブルーマン」や「ブラスト!」を彷彿とさせる見事な演出。   

 

 

 

 5泊7日の強行スケジュールの中、行ったのは4回公演 

 250名の観客を集め公演は大盛況に! 

 

 

 

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 わたくしも、PR宣伝担当をさせて頂いた素晴らしい舞台。 

 でもせっかくなので、 今後の一層の飛躍を期待して、

 愛情たっぷり籠った苦言を呈させていただくと・・・  

 

 

 

 ◎日本文化の静と動がバランス良く描かれているが、 笑のエッセンスが要。 

  そりゃ〜、そ〜簡単に観客を笑わせるなんて言うは易し、かもしれない。 

  でもね、世界共通語である音楽にコメディの要素を加えると、

  インパクトが一層パワフルに!

  

  15人もいるんだから、きっと何人かは居るでしょう、

  その一挙手一投足、言葉のはしばしににじみ出る

  コメディアン的素質を有する若者が・・・ 

  発掘してほしい。  

 

 

 ◎演出家、斎藤氏が英語のMCで、奮闘  

  アメリカ人を大いに沸かせていたが正味、ちと長い。

  何事も、「あ〜、もっと欲しいのにぃ〜」と思わせるくらい、

  究極の小出し、出し惜しみ、くらいに

  よろずタイトに削りに削ってまな板(舞台)の上に乗せるが吉ヨ♡  

   

 

 一回りでっかく、そして可笑しくて、

 タイトに成長した君たちに、

 またブロードウェイで会えるのを楽しみにしてるぜ〜 ♡♡♡

 

 

 

 トシカプ評:★★★     

 

 

 ミュージカルって、ブロードウェイって楽しいだけでなく、   

 ほんっとうに役に立つ人生訓がギュっと詰まった

 素晴らしいものなんですよね!           

 

 

 公演は8月16日で閉幕しました。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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August 20, 2015 5:33 AMComment(0)



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