舞台芸術評論家、プロデューサー、タレント。「STOMP」,「RENT」の日本公演に携わる。コメンテーターとしてテレビやラジオにも活動の場を拡大。トークショー「トシ・カプのブロードウェイ言いたい放題」は、内容の濃さと面白さで好評を博す。NYのジャーナリストや演劇評論家130名で構成されるドラマ・デスク賞の審査員を務めている。ワハハ本舗所属。
おーーー、懐かしかぁねーーーー。
のっけから、「シー・ラブズ・ユー」ですかぁー!
レビューショー(ミュージカルではないのでご注意)なので
「マンマ・ミーア!」や「ジャージー・ボーイズ」のような
軸となるストーリーはない。
けれど、コスチュームや髪型を変えることで
ビートルズの活躍の軌跡を再現し、
舞台の幕に仕込まれた巨大モニター(真空管テレビ風)で
60年代のCMやビートルズ・ファンの熱狂的な姿を映し出す事で、
観客を6タイムスリップさせるような演出がなされているのさ。
ビートルズを演じるキャストはそれぞれが声の特徴や動作を捉えているのは確か。
2009年に上演された、この手のビートルズものまねショー「レイン」では、
ズラ(カツラ)のサイズは合っていないわ、
衣装のドンキホーテ級で買い求めたような安っぽさ
お世辞にも褒められないメタボ系オッサンバンドだったけど、
(自分のことは棚に上げてっw)
今回のキャストは、みんーな若い!
しかも、みんなイケメンとくりゃ文句ないぞーーー!
ポール担当のグラハム・アレキサンダーの二重アゴなんてクリソツ!
ちょっと専門的に蘊蓄コーナー(トリビアを語りたい人だけどうぞ)
既存のヒット曲を集めて作るジュークボックス・ミュージカル。
その先駆け的な作品のひとつに「マンマ・ミーア!」があるけれど、
実は、ビートルズの楽曲をてんこ盛りした「ビートルズ・マニア」という作品が
ジューク系の走りと言われているのだぜよ。
それは今、まさに「マンマ・ミーア!」が上演されている
ウィンター・ガーデン劇場で初演(77年)。
ビートルズ・ファンの圧倒的な支持を受け
1007回
のロングランを達成した大ヒット作なのさ。
「LET IT BE」は、まさにその流れを引き継いだ作品。
見どころは
◎団塊の世代のノスタルジーをわしずかみにするビートルズの懐メロ
◎ 拍手やスタンディングの強要はドン引きだけど、観客のほとんどは一幕半ばから総立ち。
歌い、腰振りながら踊りだすといった風だから、「人生に疲れた!」ってな人向きのショー。
◎ 私のビートルズのお気に入りは、珠玉のバラード「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」。
約40曲をカバーしているから、きっと貴方のお気に入りの曲も出て来るよ!
音楽の力は凄い!
観客は、ビートルズの名曲の数々にメロメロなのだぁーーー。
私的には、ひねりのない演出に満足度はイマイチだけど
まあ、これもブロードウェイの楽しみ方のひとつということで・・・ちゃんちゃん
ミュージカルって、ブロードウェイって楽しいだけでなく、
ほんっとうに役に立つ人生訓がギュっと詰まった 素晴らしいものなんですよね!
トシカプ評:★★
St. James Theatre
246 West 44th Street
New York, NY 10036 US
1977年にWINTER GARDENで上演されたのは「ビートルズ・マニア」ではなくて「Beatle Mania]でした。<ズ>は不要です。
NYで二回見ましたが、それは大変な盛り上がりでした。
懐かしいです。このLET IT BEも来年、見にゆこうっと!
世界の頂点を極めた「ビートルズ」クラスの曲になると、それに勝る物はゼッタイにないわけで、それをベースにショーを作ってもすべて曲ありきなのですよー。
よかった〜 レインがきた時にみにいかなかったから・・・ちょっと、後悔してたけど・・・
確かに・・・良かった〜って、噂も何も耳にしなかったので・・・・
そういうことだったのか・・・・安心した〜
でも、これはもし、来たら観に行こう〜っと!