舞台芸術評論家、プロデューサー、タレント。「STOMP」,「RENT」の日本公演に携わる。コメンテーターとしてテレビやラジオにも活動の場を拡大。トークショー「トシ・カプのブロードウェイ言いたい放題」は、内容の濃さと面白さで好評を博す。NYのジャーナリストや演劇評論家130名で構成されるドラマ・デスク賞の審査員を務めている。ワハハ本舗所属。
アメリカ大リーガーで活躍する日本人選手のパイオニアといえば、野茂英雄。
あのまん丸デカ尻で、国民栄誉賞受賞!(ッテ、チョットチガウ??)
で、最近の注目は・・・・
なんつーてもヤンキースに入団したマー君こと田中将大投手でしょー!
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(ピンストライプや#19よりも、凛々しい襟足に目が釘付け!!)
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あーた、二十歳そこそこで
めんこい嫁&高額の契約金
しかも・・・
NY入りは、チャーター旅客機で・・・・
マーク君にとって定期便はバスと同じ
それがファーストクラスであっても・・ゴイス!
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などなど・・・
めまいがするほどのスケールのデカさ!
NYの二人のお住まいは・・・
ナント我が家のご近所。
セントラルパークで、ばったりなんてねー?!
さて、本題。
ちょうど今、
演劇界のメジャーリーグ、ブロードウェイで
上演されているのが ヤンキースの往年の選手が登場する芝居
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「ブロンクス・ボマーズ」
ちなみに「ブロンクス・ボマーズ」というのは
ヤンキーズのニックネーム。
ストーリーは・・
ヤンキースの元名選手だったヨギ・ベラが引退後、
監督とコーチを兼務し、
ヤンキースの黄金時代をどう支えたのか、
彼の涙ぐましいばかりの努力や精神力など、その奮闘振りを描く。
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脚本を書いた人は、エリック・シモンソンって人。
このお方、余程スポーツものの戯曲を書くのがお得意らしく
過去に
アメフト(NFL)の「ランバルディ」(10年)
バスケ(NBA)の「マジック・バード」(12年)
なんてのを手掛けている。
で、今回がこのベースボール(MLB)ものなわけさ。
大リーグファンには堪らない往年の名選手達が、こぞって総出演。
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ベーブ・ルイス
ルー・ゲーリッグ
ミッキー・マントル
なぜか現役ジーターも・・・
野球オンチの私にはピンと来ない様な人たちも大勢・・・。
過去に野球界を描いた作品といえば、
忘れもしない「テイク・ミー・アウト」(03年)
ヤンキースを連想させる設定で
タブー視されるメジャーリーガーの同性愛問題を扱った舞台!
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筋肉隆々の男臭い野球選手たちが
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一糸まとわぬ姿でシャワーを浴びる演出は
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NYのオネエ様方の間でえりゃー話題に!
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注目されたのはハダカばかりじゃなく脚本も。
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人種差別やゲイに対する偏見など、ただの暴露話に留まらず、
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野球に興味のない人でも演劇として楽しめ、
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舞台芸術としても高く評価されトニー賞に輝いたのさ。
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一方「ブロンクス・ボマーズ」は・・
脚本
我々がもっとも知りたいヤンキーズの裏話などの影の部分、
たとえば、アレックス・ロドリゲスの薬物疑惑など一切なし。
ただただ懐古的でセンチメンタル。
普遍的なテーマや論点もなし。
演出
大勢のキャストが出たり入ったり、ちょっと盛り過ぎ。
個々の印象が薄まってしまったのは惜しい。
やたら大声で、終始がなり立てるだけの役者の演技にも辟易。
残念ながら垢抜けず、チャレンジ精神も感じられない演出には、
舞台芸術として香りはなかったのだなぁー!
これじゃ、マーくんに薦められなーい!
ミュージカルって、ブロードウェイって楽しいだけでなく、
ほんっとうに役に立つ人生訓がギュっと詰まった素晴らしいものなんですよね!
トシカプ評:★
Circle in the Square Theatre
235 W. 50th Street
New York, NY 10019
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