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トシ・カプチーノ

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ToshiHeadShot_2014.jpegのサムネイル画像舞台芸術評論家、プロデューサー、タレント。「STOMP」,「RENT」の日本公演に携わる。コメンテーターとしてテレビやラジオにも活動の場を拡大。トークショー「トシ・カプのブロードウェイ言いたい放題」は、内容の濃さと面白さで好評を博す。NYのジャーナリストや演劇評論家130名で構成されるドラマ・デスク賞の審査員を務めている。ワハハ本舗所属。



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アラン・カミングの「CABARET」

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イェ〜イ!♪

 

 

トニー賞授賞式明けのテンションMAXで、このブログを書いておりますのよー。

 

 

華やかな式典に魅せられて、この火照った身体を持て余しながら・・・

 

 

アーン、

 

 

それなのに

 

 

今日は生ヌルーい、

 

気の抜けたシャンパンみたよな、

 

ちょっち残念なミュージカルのご紹介(言い過ぎかしら)なの。

 

 

そーなの

 

 

世の中ってままならないものなのねのねのねーん。 

 

アタクシのトニー賞レポートは後日にじっくりお届けするとして、

 

トニー賞の結果は、

 

とりあえずアタクシの見立ては全てドンピシャ!

 

 

 

「A Gentleman's Guide to Love and Murder 」

 

 

 

無事に受賞して、とりあえずホッとしたよー。  

 

こんな軽いノリでも、やはり演劇に関してだけはビシッと決めないとね・・・。 

 

 

 

あ・さて、あ・さて、あ・さてさてさてさて、さては南京・・・・・・ 

 

 

今回ご紹介するのは「キャバレー」。      

といっても・・・     

 

ロンドン、ロンドン、ロンドン   

 

楽しいロンドン、   

 

愉快なロンドン、    ロンドン、ロンドン♬        

 

 

じゃなくて、      

 

 

お母さんには内緒よ、私がキャバレークラブで働いていること・・        

 

 

それはキャバクラでして、        

 

 

舞台や映画の好きな方達でしたら、憶え易いタイトル曲や、    

フォッシーの映画版でのライザ・ミネリの    

印象的なファッションとベリー・ショートな髪型が思い出されるのでは?          

 

 

それが、

 

ミュージカル「キャバレー」

 

 

Poster Art.jpg

 

 

そんなの聞いた事も見た事もいっちょんなか  というー方々のために簡単に・・・     

ミュージカル「キャバレー」の初演は1966年。   

 

 

 んまー、ナント息の長ーいこと!        

 

 

物語は、ナチス党台頭期のベルリンのキャバレーを舞台に、  

歌姫サリーと 作家志望のクリフの恋と破局。   

そして、クリフの下宿屋の女主人シュナイダーと  

ユダヤ人故に結婚できない果物屋のシュルツの  

報われない熟年の恋愛模様を描いているのさ。    

 

 

Cabaret - engagement party 0397.jpg

 

 

見どころは・・・

 

 

やはり第二次世界大戦直前の  

ベルリンのなんでもありーの退廃的な世相や、  

結構エッチでスキャンダラスな当時の風俗を  

クルト・ワイル風の音楽に載せて、  

味わい楽しむってな所にあるのではないでしょーか?       

 

間違ってもお子さんを連れてっちゃダメよみたいな・・・        

 

 

Cabaret - Don't Tell Mama wWilliams, Cumming 0065.jpg

 

 

1998年の再演時には、  

中性的なMC役のアラン・カミングが  

 

 

「ライフ・イズ・ビューティフル」    

「ザ・ガールズ・アー・ビューティフル」      

 

 

テレビで嫌っちゅーほど宣伝しよったよね。       

 

そのCMの呪文のおかげ?     

 

ミスター・タイハイことアラン・カミング様を   

ミュージカルの「顔」に据えた    

そのブロードウェイ再演版は    

えりゃー評判になり、    

トニー賞リバイバル・ミュージカル作品賞を含む4部門で受賞     

 

5年以上のロングランになったヒット作品なのよー。        

 

 

Cabaret - Willlkommen Cumming1464r.jpg

 

 

 

あーそれなのに、それなのに      

 

劇場に入るなり気になったのは、劇場内のテンションがえりゃー低いこと。   

 

 

ヌルーイ! 

 

 

何なのーこの生温ーい空気は!?      

 

 

まー再演だから・・と思っていたら・・    

 

車のクラッチが踏まれたままで、 エンジンの動力が車輪に伝わってない感じ・・      

役者全員が卒なく演じてはいるのだけど、演技者の情熱が感じれない・・    

 

なんか、気の抜けたシャンパンを飲んでいるような感じだったのさ。        

 

 

Cabaret Entreacte Kit Kat band 0119.jpg5

 

 

なんでじゃー??        

と  調べてみたら、今回の再演版クリエイターは      

 

演出家   

振付家   

ボーカルアレンジャー   

舞台デザイン  

衣装デザイン   

照明デザイン   

音響デザイン      

 

と10年前とまーったく同じメンバー。     

 

加えて、   

劇場も同じなら、      

MC役アラン・カミングも同じ         

 

 

 Cabaret - Don't Tell Mama wWilliams, Cumming 0065.jpeg

 

 

あーた、

 

 

たった10年前ったって、  まだインターネットも未発達。     

.

ゲイだ女装だって今みたいにおおっぴらになってない当時は、   

.

そりゃーカミング様の社会の窓半開きで、    

.

骨盤をクネクネさせたり、   

.

やたらシュミーズやズロース

(そうなの、ビクトリア・シークレットがやれキャミソールじゃショーツじゃってなる前の話よー)    

.

の半裸の踊り子のヤラしく絡んだりするのも    

.

一興だったかもしれないけれど、   

 

 .

.

 今となって、それそのまんま見せられてもね・・・・・      って感じ。            

 

 

すごーい気になったのが・・・

 

歌姫サリー役のミッチェル・ウイリアムズ。    

 

何度もアカデミー賞のノミネートされている演技派女優。    

 

映画「ブロークバック・マウンテン」でホモの旦那を持ってしまった   

 

救いようのない妻役が、えりゃーハマっていて、キョウレツな印象だったんけど・・         

 

 

Cabaret - M. Williams Maybe This Time 0213.jpg

 

 

なのになのに・・       

 

 

本作では連日連夜の乱痴気パーティで テンション高いはずのサリーの筈なのに・・       

 

ウイリアムズの演技がカチカチ、固いの・・・       

 

 

もしかして、

 

 

イヤイヤ演じているわけないよねぇ?      

 全く冴えなかったのよー。           

 

 

この出来じゃ、トニー賞にノミネートされなかったもの無理ナイ。          

 

.

Cabaret - Williams Don't Tell Mama 0059.jpg.

.

.

 

じゃあ、MC役を誰がするか??          

 

 

通常であれば、諸星クンのような 一流芸能人様の名前を挙げるのだが、       

この役をできるのは    ドロドロドロ、                  

 

 

 

 

 

トシ・カプチーノ                

 

 

 

 

アタクシが21世紀ならではの「退廃」や「スキャンダル」が    

どれほどのもんかってことを、

とくとお見せして差し上げてよー!        

 

 

 

 おーホホホッ      

 

 

 

ミュージカルって、ブロードウェイって、しゃれとんしゃー!    

 

 

 

トシカプ評価:★★    

 

 

 

Studio 54 

254 West 54th Street 

New York, NY 10019 

 

 

 



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June 9, 2014 8:21 PMComment(1)



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※皆さまからのコメントやご意見をお待ちしております。

コメント/comment(1)

日本在住のゆりかと申します。
アラン・カミングさんの大ファンです!!
大好きで、検索したところ
トシ・カプチーノさんの ブログに辿り着きました!
見たことある!と思い、世界の日本人妻に
出ておられたと 思い出しました!
そこでも 色々と感動しました!
わたしは、21歳の会社員で、自分のやりたいこと 好きなことに 彷徨ってる 日々ではありますが、ニューヨークに行きたい!!ミュージカルに行きたい!!という夢があります。そこで、毎週楽しみにしてるのが"世界の日本人妻"です。そして、ミュージカルの情報を集めて 心だけでも毎日ニューヨークのミュージカルを見ること、アラン・カミングさんに会える日を願うこと が今のわたしの楽しみであります。英語がまだまだ勉強不足で外国に行くことには、まだ一歩踏み出せてはいないですが、トシ・カプチーノさんのニューヨークに飛び立ち、舞台関係のお仕事をされていること、尊敬します。そして、また勇気をもらいました。有難うございます。また、夢を持って頑張ろうと 思いました。
通りすがりの者で勝手に文章長々と申し訳ありません。
ただ、感謝の気持ちと これからもミュージカルの情報をお楽しみにしている気持ちを伝えたかったので、送らせて頂きました。

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