年に2回行われるNew York Fashion Week。 秋冬コレクションの発表は2月11日から18日まで行われました。 そのメイン会場で行われたのが、史上初の着物のファッションショー。 手掛けたのは浅井広海さん。 「着物を世界のフォーマルウエアに」というモットーを掲げ、 アメリカで着物のデザイナー・スタイリストとして活躍しています。 今回は京都の着物職人の団体「きものアルチザン京都」の協力のもと、 日本の伝統的な職人技で作り上げた着物をNew York Fashion Weekという大舞台で披露。 柔らかい生地と色鮮やかな着物に、会場に訪れた人たちは目を奪われていました。 メディアも大勢来ていて、その注目度が伺えました。 New York Fashion Weekのオフィシャルなステージに着物が登場するのは初めてでしたが、 今回ショーを形にするために資金をクラウドファンディングで集めたのですが、 クラウドファンディングでショーを行うのも史上初のことでさらに注目を集めました。 この着物のファッションショーには、"着物を見せる"のではなく、 着物に興味を持ち、次の世代につなげていきたい、という思いがあります。 日本の着物市場は年々縮小していて、伝統的な職人技、例えば友禅染や京縫などは 職人の高齢化と共に後継者不足で悩まされていて、数年後には途絶えてしまう、という現状にあります。 そこでNew York Fashion Weekのような大きな舞台で着物を披露することで 「どうやって作っているのだろう」という職人技への興味と、 「あの生地を使ってかばんを作ったらかわいい」や「携帯ケースにして持ち歩きたい」など 見た人が着物を取り入れるインスピレーションに出来れば、という期待が込められています。 着物は日本を代表する伝統工芸の一つ。 日本人としてこのショーをきっかけに少しでも世界の目に止まり、 さらなる可能性が導かれることを祈っています。 *Hiromi Asai & Kimono Artisan Kyoto : www.facebook.com/kimononyfw