新型コロナウイルスに効くワクチンの開発が急がれる中、 アメリカの会社の治験結果が注目されています。
新型コロナウイルスのワクチンを開発するための臨床試験を行っているバイオテクノロジー企業モデルナは、開発中のワクチンを2回にわたり投与した 45人の治験者全員から抗体が確認できたと発表しました。また、治験者の抗体は新型コロナウイルスに感染して回復した患者と 同じレベルの抗体だということです。さらに、8人の治験者の血液を実際の新型コロナウイルスで検査したところ、ウイルスを中和できたということです。モデルナは今後、第2段階の臨床試験に進み600人の治験者にワクチンを投与する予定です。7月までには千人から1万人の治験者が参加する第3段階に進み、 成功すれば、年末までの量産を目指すとしています。新型コロナウイルス感染拡大の非常事態にトランプ政権では「ワープスピード作戦」と呼ばれる特例措置により、これまでにない速さで臨床試験などの許可や認可が出されていますが 、専門家の間からは、より多くの人への効果と安全性を短期間で今後どう証明するのかが課題だという声も聞かれます。