食品加工施設での新型コロナウイルスのクラスター、感染者集団の発生が続いており、食品価格にも大きな影響を及ぼしています。
カリフォルニア州ロサンゼルス群全体では感染拡大が停滞するプラトー現象を見せているにもかかわらず、群当局は郡内の9つの食品加工施設でクラスターが発生したと発表しました。そのうちの5つは食肉の加工施設で、大手スミスフィールドが所有する工場では3月から5月にかけて1800人以上の従業員のうち153人が新型コロナウイルスに感染したということです。クラスターは食肉工場に留まらず、お茶やコーヒー、冷凍食品の施設にも及んでいます。疾病対策センター(CDC)が発表した4月の統計では少なくとも19州の食肉加工施設で4913人の感染が確認されていますが、その中には今回のカリフォルニアでのクラスターは含まれていません。先週、食肉大手のタイソンフーズはノースカロライナ州の鶏肉加工施設で2200人以上の従業員のうち570人が感染したと発表しました。従業員が密集した状態で働く施設内ではソーシャルディスタンシングなどの安全基準を守ることは難しく、こうした感染は今後も続くだろうと専門家は警告しています。一方、食品加工施設での問題は食料品の価格高騰を招いています。
パデュー大学 ジェイソン・ラスク教授「先月、小売物価は1970年代以来最大の上昇を記録しました。その上昇を招いたのは食肉類です」