新型コロナウイルスのワクチンの開発と正確な抗体検査の実施が世界中で急務となっています。
ワシントン州で行われているアメリカ初の人へのワクチンの臨床試験では、被験者のうちの一人が副作用はなく経過は順調と語っています。イギリスでは、オックスフォード大学の研究チームが開発しているワクチンが有望視されており、6月半ばには人に対する臨床試験の結果が出る予定です。9月には認可されることを見込んで3000万回分のワクチンを製造するということです。トランプ大統領はアメリカでのワクチン開発に楽観的で年末までにはワクチンができると予想していますが、元疾病対策センター(CDC)所長代行は安全で効果のあるワクチンの開発は難しく数十年かかるものもあると指摘しています。
一方、抗体検査では朗報です。食品医薬品局(FDA)はスイスの製薬会社ロシュの抗体検査薬に緊急使用許可を出しました。ロシュはこの検査を99.8%正確としています。FDAによりますとアメリカで少なくとも170社が抗体検査を開発しましたが、緊急使用許可を受けたのは12社だけです。しかし、その12社も逼迫する需要から効果の証明なしで一時的に認められたもので、その正確性が疑問視され問題となっていました。こうした事態を受けてFDAは先に許可された12社も含めて全ての検査について今後は正確性の証明を提出することを求めるとしています。