独立記念日の週末を迎えたアメリカでは新型コロナウイルス感染による死者がこれまでにおよそ13万人に上っています。
独立記念日を祝う週末、各地で人込みの様子が見られ、さらなる感染の拡大が心配されています。ミシガン州のパーティーでは数百人が集まり、推奨されていたマスクやソーシャルディスタンシングは守られていません。フロリダ州ではこれまでの感染者数が20万人を超え、1日の新たな感染者数は全米の20%にあたる1万人にのぼりました。テキサス州では感染者数が19万人にのぼり、土曜日には新規感染者数と入院者数の記録を更新。屋内退避令を検討するべきだとする市長も出てきています。カリフォルニア州ロサンゼルス郡の保健当局は感染拡大により今後2、3週間で集中治療室の病床が足りなくなる可能性があるとして、手術室や待合室などにもベッドを置けるようにするなど緊急事態に備えるよう病院に通達しました。全米で若者の感染者が増える中、ワシントン州シアトルのワシントン大学では少なくとも112人の学生の感染が確認されました。一方、トランプ大統領は独立記念日の演説で、新型コロナウイルスの危険性を軽んじる発言をし、物議を醸しています。
トランプ大統領「およそ4千万人の感染検査をした。その結果感染者数は増えたが、99%は全く無害だ」
この発言について聞かれたFDA食品医薬品局のハーン長官は明確な回答を避けながらも大統領の発言を擁護することはしませんでした。
ハーン長官「新型コロナウイルスの感染も死もすべて悲劇です」
また年内にはワクチンができるという大統領の主張については次のように答えました。
ハーン長官「ワクチンができる時期の予想はできません。科学に基づいたデータ次第です」