時代の移り変わりともに私達の働き方も多様化し、その結果フリーランスで働くことを選ぶ人々も増えてきました。
2017年の調査では、アメリカのフリーランスは全体の36%で3人に1人以上。日本は17%であることと比べても、とても多い割合といえます。
さらにその数は増え続ける傾向にあり、同年の調査では2027年に50%を超えるとの予想がされているほどです。
この増え続けるフリーランサーの悩みのタネが、作業場所の確保。マンハッタンではWi-Fiと電源を探し求めてカフェなどを渡り歩く姿を見かけます。
こういった社会的ニーズに応えて日々拡大しているしているのが『コワーキングスペース』。コワーキングとは、『ともに働く』という意味で、様々な職種の人々が一つの空間を共有し、ともに働く環境を提供しているビジネスです。
こちらの『WeWork』は、現在ニューヨーク市に60箇所のコワーキングスペースを保有しており、去年、マンハッタン内のオフィス面積で大手金融会社のJPモルガン・チェース銀行を抜いて1位を獲得。
さらには東京にも事業を展開するなどコワーキングスペース業界の勢いを代表する存在です。そんなコワーキングスペース業界にもユニークなビジネスが生まれてきました。
2016年創設のSpaciousはマンハッタンとサンフランシスコに20あまりのコワーキングスペースを持っていますが、そのほとんどが、ディーナータイムしか営業しない飲食店。朝から夕方の時間だけSpaciousが使用し、コワーキングスペースを提供しているのです。こうして飲食店らと提携し、家賃を負担し合うことによってユーザーの利用価格を安くすることに成功しているのです。
CEOのプレストン・ペセックさんによれば、次に目標にしているのは空き家になった小売店舗。ネットショッピングの普及で実店舗へのニーズが弱まって、空き家になってしまったところを借りるのが次の事業展開のビジョンだそうです。日本への事業展開は?と尋ねると、面白いアイディアだね。向こうでも気に入ってもらえるビジネスだと思うと答えてくれました。
WeWork
Spacious
Spaciousと提携しているシーフードレストラン
Crave Fishbar
428 Amsterdam Ave.
ディレクター:阿久津 勇 プロデューサー:浦部靖己