今年3月にオープンしたマンハッタンの大規模都市開発プロジェクト・ハドソンヤードを取材。ニューヨーク・マンハッタンの西側を流れるハドソ川沿い、3つのストリートとアベニューをまたぐ区画がハドソンヤードです。鉄道操車場を人工地盤で覆い、その上に新しい街が作られました。その広さはおよそ11万平方メートル、総工費は250億ドルと言われています。そのおよそ半分にあたるエリアがオープンしました。
ハドソンヤードのランドマーク通称「ベッセル」は中に入ることができます。無料ですがチケットが必要です。約2500段ある階段を上ります。
7階建ての商業ビルには、高級デパート、ハイブランドやファストファッション、などの100のショップ。さらに25のレストランやカフェが入っています。また、各フロアに壁をモチーフにしたアート作品があり、買い物以外でも楽しむことができます。
2つの居住用ビルでは、販売が始まっています。マンハッタンやハドソン川を見渡す豪華な部屋の他、共有で使える設備も充実。シェフを呼んで料理してもらうためのキッチンや、プール、ジム、シアタールームなど。価格は1ユニット、2ベッドルームで435万ドル(約4億7000万円)~、ペントハウスは3000-3200万ドル(約32億6000万円~34億8000万円)。購入者の2割は投資目的ですが、ほとんどは居住目的。
ビルの上層階にコジェネレーションプラントがあり、災害や非常事態の際も住民に電力や熱を供給できます。また、環境も配慮されていて、発電で発生する熱も利用するシステムで省エネに。雨水は冷却システムや植物の水やりに利用。2024年には学校や病院を含む居住区エリアも完成予定です。
ディレクター:石川裕子|プロデューサー:浦部靖己