舞台芸術評論家、プロデューサー、タレント。「STOMP」,「RENT」の日本公演に携わる。コメンテーターとしてテレビやラジオにも活動の場を拡大。トークショー「トシ・カプのブロードウェイ言いたい放題」は、内容の濃さと面白さで好評を博す。NYのジャーナリストや演劇評論家130名で構成されるドラマ・デスク賞の審査員を務めている。ワハハ本舗所属。
一般的に、パーティでは、タブーとされる宗教と政治の話
それだけ扱いづらい、コントラヴァーシャルな題材に果敢に挑んだ問題作
「ブック・オブ・モルモン」
開幕からすでに2年以上経過しちょるから
(2011年3月24日開幕)
演劇通にしたら、なんで今頃「モルモン」なのさ!?
とツッコミまれそうだけど・・
夏休みだし
日本から知り合いが来ているNY在住の方も多いだろうし
そんな皆さんのための観光情報の一環として
いいんじゃなーい
よーく考えたら、この傑作をこのブログでまだ取り上げてなかったしー!
その「モルモン」、
今年で3年目に突入
なのに、スゴーい人気・・・・・
ななんと、観客動員率は毎公演100%以上!
チケットの平均客単価は約200ドル
ブロードウェイで今、一番ガッポガッポ
大当たりしているのが、コレなんぜよー!
ところで、モルモン教と言えば、
日本各地で布教活動している白人さん、いるよねー。
タレントさんにも・・・
ケント・デリカットに、ケント・ギルバート。
マギー・ミネンコは・・・違いましたねwww
ちなみに、2012年の大統領選でオバマ大統領と競り合った
共和党大統領候補のロムニーもモルモン教徒で有名
彼はモルモン教徒の多いユタ州ソルトレークの
オリンピックを成功させた功労者
そもそも「ブック・オブ・モルモン」って
どんなミュージカルなのかぁー?
一言でいえば
モルモン教の宣教師のドタバタコメディ
ストーリーは
物語の舞台は、モンルン教の総本山、ユタ州ソルトレイクシティー。
そこから宣教師としてアフリカのウガンダに送られた凸凹コンビの七転び八起きの物語
見どころは
◎ミュージカル界の神様、ロジャース&ハマースタインの代表作「王様と私」(51年)や
「サウンド・オブ・ミュージック」(59年)を現代版にしたような心温まる音楽
◎タップを含む多彩なダンスのオンパレード
例えば、OKAMAちっくの振付けで踊るミュージカル王道シアターダンスと、
ミュージカル「42ndストリート」を彷彿とさせるタップダンスの群舞は圧巻!
◎ブロードウェイ俳優の層の厚さを実感できる粒ぞろいの役者
中でもカニングハムに扮するジュシュ・ガドのお笑いセンスと、役者としての存在感はピカイチ。
半沢直樹役の堺雅人様も、
OKAMAのエリート役片岡愛之助様も
腰抜かす巧さ!
◎宗教や国際問題といったキワドいテーマを面白可笑しく痛烈に描い切った脚本のスバラシさ。
ちょっと専門的に蘊蓄コーナー(トリビアを語りたい人だけどうぞ)
・この新境地を切り開いたのは、
過激な社会風刺的なアダルト向けアニメ「サウス・パーク」で
大ブームを巻き起こしたトレイ・パーカー&マット・ストーン。
そんな彼らと脚本と音楽を共作したのが
人種差別や同性愛など悩める現代人が抱える問題を
面白可笑しく描きトニー賞を受賞した
ミュージカル「アウ゛ェニューQ」の作詩作曲家ロバート・ロペス。
・2011年のトニー賞では圧倒的な強さを見せ、なんと9部門を独占。
ここまで私が絶賛すれば、観なくなるよねー、モーマン
実は、チケット入手は困難に困難を極める状況
すんまへーん
お得な値段の席は数ヶ月先まで完売
残っているのは高額なプレミア席くらい
ちなみに、その最高額は477ドル!
んじゃー、観れないじゃん、泣
いえいえ
ココで朗報
開演2時間30分前から劇場窓口で
32ドルの当日券を抽選販売しているのだぁー!
それにハズレても、立ち見席もあるぞ!!
どうしても見たい人は、韋駄天走りで劇場へ
ボックスオフィスで最新情報を入手するべし!
最後に、本作の観劇には、上級者級の英語力が必要!
「オペラ座の怪人」や「ライオンキング」を観劇するノリで行くと
痛い目に合うかも、泣
なんで、しっかり予習をしてから観劇に臨みなはれ・・・
おきばりやすぅ
ミュージカルって、ブロードウェイって楽しいだけでなく、
ほんっとうに役に立つ人生訓がギュっと詰まった 素晴らしいものなんですよね!
トシカプ評:★★★★★
Eugene O'Neill Theatre
230 West 49th Street
New York, NY 10019
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