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トシ・カプチーノ

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ToshiHeadShot_2014.jpegのサムネイル画像舞台芸術評論家、プロデューサー、タレント。「STOMP」,「RENT」の日本公演に携わる。コメンテーターとしてテレビやラジオにも活動の場を拡大。トークショー「トシ・カプのブロードウェイ言いたい放題」は、内容の濃さと面白さで好評を博す。NYのジャーナリストや演劇評論家130名で構成されるドラマ・デスク賞の審査員を務めている。ワハハ本舗所属。



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再演「ロミオ&ジュリエット」

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禁断の恋と純潔

初心な二人の若人の間に

厳然たる禁忌として立ちはだかる、

二家族間の敵対関係。

 

 

とくれば、

 

 

シェークスピアの恋愛悲劇の傑作「ロミオとジュリエット」でしょー!

 

 

 ロミジュリ3.jpg

 

 

演劇界の王道中の王道で

シェークスピアは知らなくても

「ロミオとジュリエット」は知ってるぜ!ってくらい、

物語の祖と言えるこの物語

 

 

昭和生まれのオバちゃんの私には、 

歌手、布施明の元妻、オリビア・ハッセーと

イタリア人作曲家、ニーノ・ロータの主題曲くらいしか、思い浮かばない(泣)

 

 

なので今回は、ネットにアップされているロータさんのテーマ曲を聴きながら

「オー、ロミオ、ロミオ、私ってどーしてこー悲劇のヒロインなのォー?」と

盛り上がりながらお読み下さいね♪

 

 

 

 

実は「ロミジュリ」のブロードウェイ上演は、なんと36年ぶり

(2007年にシェークスピア・イン・ザ・パークの上演されたものは除く)

今回話題になっているのは・・・・

 

 

スタイリッシュで前衛的な演出がヒカル英国人演出家デビット・ルーボー

(「屋根の上のヴァイオリン弾き」「ナイン」)

 

 

注目すべき点は、モンタギュー家を白人に、キュピレット家を黒人に設定

両家の争いを人種の違いで表現し、視覚でも両家の確執をみせる新手法

 

 

マンハッタンみたような、雑多人種の街に住む万年異邦人の私としては、

ご近所にもインターレシャル・カップルごろごろころがってるよー、

ってなっちゃうのですが、やはり白人&黒人カップルというのは、

ドラマ性をはらんでいる、という判断はあるんだろうねー。

 

 

 

そして、もうひとつは・・・

 

 

ブロードウェイ初出演のハリウッド俳優

  

 

ロミオを演じるのは、映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」や

「ロード・オブ・リング」で大ブレイクした

 

 

 

ハリウッド俳優のオーランド・プルーム、36歳

 

 

 

観客席に、買い物袋を両手に抱えたアジア人ギャルが多かったのは、そう言うことだったのね!

 

 

 ロミジュリ4.jpg

ロミジュリ1.jpg

このお二人さん、ジュリエットさんの方が、ボリュームのある体型してるぅー。

 

  

ちなみに私の席は、前から5列目のど真ん中。

ブルームの飛ぶ唾まで見える距離。

 

 

ジェームス・ディーンを彷彿とさせる端正なお顔立ち。

 

鍛え抜かれたカラダ。 

 

おまけに私の前立腺(女性の場合は、Gスポット)

あら、失礼・・お下品な

 

もとい、私の官能を刺戟するセクシーな低音

 

天は二物も三物も上げちゃうんだー!

 

 

余談だけど、そんな世界を代表するイケメンくんをモノにしたのは・・・

日本人女性の憧れの的、スーパー・モデルのミランダ・カー

 

誰もが憧れる理想のカップルに、

私もハンカチの隅を「キーーーッ」

 

 

 

 

 

で、作品の出来は?

 

 

バズ・ラーマン監督の映画「ロミオ+ジュリエット」が、多少ちらついた。

けど、エレガントでアンティークなイメージでデザインされた

舞台装置はモダン・イタリアン風でいいね!

 

 

バッドボーイを強調するため?

ロミオの愛車として使われた大型バイクは

ちと場違いな気もしたが、

舞台設定を現代にしたことで

小難しい古典劇シェークスピアも

老若男女、誰にでも楽しめる現代風な一大エンタメになったことは確か!

 

 

 ロミジュリ5.jpg

 

 

サプライズだったのは、オーランド・プルーム

過去に、多くのハリウッド俳優のブロードウェイデビューを観て来たけど

その中で、彼の演技は初舞台とは思えないほど堂々たるもの

 

また、十代で世間も恋も知らない初々しいロミオが愛を知り、

大人に成長するまでを見事に演じきってるのさ。

 

そして真実の愛のスバラシさから、争う人間同士への怒りから

悲劇へ転がり落ちて行く役の変化を自然に演じた彼は

ある意味天才役者だぜよー!

 

 

 

 

 

が、気になった部分も

 

 

悲劇「ロミオとジュリエット」の見どころは、

禁断・禁忌こそが色恋に油注ぎ、

十代の処女童貞同士の道ならぬ恋は

死を持ってのみ成就する純正培養的な深みのあるストーリー。

 

 

なのにあまりにシェークスピアの旨味といえるアクを取りすぎた結果

悲劇とは思えないかるーい仕上がりに!

また、二幕は物語が進めば進むほど逆に盛り下がり、

ジュリエットが自殺する極めつけのシーンは、あまりにアッケラカン

「それでおわるんかい!」とツッコミをいれたくなったほどの中途半端さ。

 

 ロミジュリ6.jpg

ロミジュリ2.jpg 

 

 

 

とはいってもオーランド・プルームは必見!

 

 

演技はもちろんだけど、最大の見どころは、

ロミオとジュリエットのキスシーン!

舌入れまくりのディープキスーーーー。

とにかく、長ーーーーーーーい

ここだけの話だけど、オーランドのキス腕前はブロードウェイ一ではないかと!?

私、恥ずかしながら、ちょっとドキドキしたもんねー。

ウケ狙いかい!ってほどで、観客から笑いが起こるほどなのさ!

 

みなさーん、

 

「ロミジュリ」濃厚キスシーンは

 

「スパイダーマン」の迫力あるフライングや

 

「放浪記」で森光子が見せるでんぐり返し並に、

 

それを観るだけでも価値ありぜよ(笑)

 

 

 

しかし、これを役者さん達、

 

 

 

毎日毎日、水曜日と週末は二回もする訳で、

 

 

 

飽きないのかしら・・・ 

 

 

 

ミュージカルって、ブロードウェイって楽しいだけでなく、  

ほんっとうに役に立つ人生訓がギュっと詰まった 素晴らしいものなんですよね!            

 

 

 

トシ・カプチーノ評:★★★

 

 

Richard Rodgers Theatre

226 West 46th Street

New York, NY 10036

 



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October 4, 2013 9:31 AMComment(2)



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コメント/comment(2)

ご無沙汰してました〜
これから遡って、アップされた記事を読まなきゃ〜
ちょっと、忙しい日々が続き・・・ブログを開ける力もなかったのです〜
かなり沢山アップされたようで・・・
素晴らしい!

ロミオとジュリエット・・・かっこいい〜
素敵ですねぇ〜
この物語は基本ですからねぇ〜

では、また〜
カプチーノさん、おきばりやすぅ〜

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