舞台芸術評論家、プロデューサー、タレント。「STOMP」,「RENT」の日本公演に携わる。コメンテーターとしてテレビやラジオにも活動の場を拡大。トークショー「トシ・カプのブロードウェイ言いたい放題」は、内容の濃さと面白さで好評を博す。NYのジャーナリストや演劇評論家130名で構成されるドラマ・デスク賞の審査員を務めている。ワハハ本舗所属。
森田公一先生も
トップギャランを引き連れて、
歌ってらしたじゃーないですか〜 ♪
青春時代が〜(ア〜ソレソレ)
夢な〜んて〜(ハァ〜ドッコイショ〜)
後から〜ほのぼのォ〜思う〜もの〜(ソレカラドシタァ〜)♪
なんてね、なんてねwww
おデコのニキビひとつが一世一代の大事件、
箸が転がっても、腹筋崩壊の大爆笑、
てな、情緒不安定どころか、
ジャットコースター並みのハチャメチャぶり。
特に、子供から大人への端境期なんざ〜ア〜タ、
まわりが引いちゃう程、
独りよがりに些細な事で
悩み苦しむもんです。
このアタシもそうでした!
お国や肌の色は違えど、
十代と言えば
悩み多きお年頃
ってのは、変わりはありませんのよ。
今週紹介するのは、
そんな危なっかしい青い季節を
エネルギッシュに描いたティーネイジャーの3人芝居
「THIS IS OUR YOUTH」
初演は1996年のオフ・ブロードウェイ。
注目を集め1999年にオフで再演。
今年、満を持してブロードウェイの劇場に
場所を移して勝負に出たわけよ。
登場人物は3人
全員金持ちのユダヤ人の子供。
1号、テンパってる麻薬の売人、デニス
2号、挫折感の強いオモチャおたく、ウォーレン
3号、ウォーレンに思いを寄せる・・(トレンディ・ドラマの最高傑作、
「ロング・バケ」で稲森いずみ扮する小石川 桃子風の)少女ジェシカ
ストーリーは・・・・
時は1982年のマンハッタン。
レーガノミクスで、まだまだアメリカさまが
ブイブイ言わせていた時代。
舞台はNYアッパーウエストサイドのワンルームアパート。
父の部屋から15,000ドルを盗んで、
自宅を逃げ出してきたウォーレンは、
その現ナマとオモチャが詰まったスーツケースを持って
親友デニスのアパートへ。
その金で麻薬を買い、それを高額で転売したり
女の子とドンチャン騒ぎをすることなど考えるのだが・・・
まー、若さ故の『無軌道』 っちゅーヤツっすねー。
見どころは・・
◎舞台装置
劇場に入るなり、腰抜かすのは超リアルなアパートの大型セット。
4、5階立てそのアパートの外観までまるで本物。
オフからオンへの進出&勝負の掛け方が、こんな豪華なセットにも反映されてるのかしら?
そこで48時間のエネルギッシュで出口のない青春像が繰り広げられる。
◎ユニークなキャストの役作りと演技
3人ともブロードウェイ・デビューながら
テンコ盛りの台詞を全く噛むことなく、
機関銃のように飛び出す台詞の応酬は予測不可能な面白さ!
大人になりきれない若者にありがちな不安な表情もいいね。
◎キャスティング
デニス役のキーラン・カルキンは、
映画「ホームアローン」の大ヒットで
瞬く間に世界で一番知られた
マコーレ・カルキンの弟 (LEFT)(さすが兄弟、顔そっくり)
ウォーレン役はマイケル・セラ。
ミュージシャンとしても大人気
ジェシカ役にはタビ・ジェビンソン。
ファッション・ブロガーから女優に転身した変わり種
演出は、メリル・ストリープ主演で
映画化された 舞台版の「八月のオーセージ郡」で
トニー賞を受賞した
アナ・シャピロ。
絶妙なテンポとタイミングはもちろんのこと、
主役三人のヒリつくような若者特有の心の動きを
台詞とフィジカルな動きで繊細に描いている。
さらに、本来ならば小粒で親密なオフ向きの作品を
1082席というブロードウェイで
大劇場向けに演出した彼女の手腕にも拍手だ!
あえて、難をいえば、
1幕の奇想天外さに比べ
2幕が説明過多で大人しいかなと・・・
まー、そりゃー、いろいろ不安や焦燥を抱えたり、
回りの大人達の間抜け振りに辟易して、
無茶したりするのは、仕方がないにしても、
後々になって、きっと親の言うことって、
案外当たっているのよねー、って
反省しちゃったりするんだろーけどねー。
♪そーさー、それがセイシュンだー♪・・・ってことなのかしらねー。
by 『アイラブさわやかくん、ノンケボーイの店』の元従業員
たまにはケツの青い野郎どもの、元気で丁々発止の舞台を
ご覧になりたいって方にはオススメです!
公演は来年1月4日までの限定
もしこれを我が母国で上演するとしたら・・・
デニス役 30歳前の勝俣州和様
ウォーレン役 再びガラスの♡織田信成様
ジェシカ役 超売れっ子モデルのローラ様
元気な勝俣様とローラ様には素材を生かして天然で、
織田様には、他の二人の元気の押し売りを
逃さず吸収するキムコのような泣きべそ青年をお願いしたい。
トシカプ評:★★★★
お〜ッと、そー言えば、
劇団四季によるブロードウェイ・ミュージカル「アラジン」
来年5月に東京で開幕が決定!ぱちぱちぱち
出演者は、なんと同劇団所属の俳優に限らず、
誰でも参加できる オープン・オーディションちゅーじゃないの!
ジニー役はこの私ヨ!!
と疑わなかったのだけど・・
ぎゃーっ、なにぃー
オーディションの締切は10月18日・・・泣
それ知ってたら、もちろん応募
東京まで飛んだのニンニン!!
豆腐の角に頭ぶつけて死にたい!!
今回は涙を飲んだけど、
次回、オーディション受けて立つワ!
ブロードウェイってミュージカルって、楽しいだけでなく、
人生訓がいっぱい詰まった 素晴らしいもんなんですね。
Cort Theatre
138 West 48th Street
New York, New York 10036
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