ジャスティンがちょっとした手術をしました。
皮膚を少し切るだけの手術で
大げさなものではありません。
大人だったらちょこっと局部麻酔するだけですむはず。
でも子供は動いてしまったりするので
安全のためにも全身麻酔と言われて少しドキドキ。
医師によると小学生でも全身麻酔すると言う事です。
日本では
泣き叫ぶ子供を押さえつけて処置をすることもよくあります。
私も医者、特に歯医者は「痛いところ」というイメージがあります。
実際日本にいる私の知人の7歳の子供が
ころんで唇を切って数針縫ったときに
医師は麻酔を一切せずにそのまま縫ったそうです。
痛みについての感覚はアメリカと日本では大きく違います。
アメリカの麻酔医療は日本よりも格段に進んでいます。
ようするにアメリカ人は痛いのが嫌い
VS 日本人は我慢の文化...ということでしょうか。
これは歯科医でもいつも感じるし
お産の時も実感しました。
我慢すべきか、それとも麻酔で軽減すべきか...
賛否両論あると思いますが
私は痛いのは嫌いです(本当に嫌いです、笑)。
そして親として避ける事ができる痛みを子供に与えたくないと
考えています。
以下はジャスティンの全身麻酔体験談です。
少し長くなりますのでご興味のある方、読んでみてください。
アメリカの小児麻酔医療に私はとても感心しました。
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当日、病院につくと
子供用のおもちゃやテレビがある部屋に案内され、
そこでジャスティンは大好きなテレビを見ながら待つことに。
しばらくすると小児専門の麻酔医が来ました。
基本的に私は無視され、
ジャスティンに説明するのを聞いていなさいという仕草。
麻酔医:「ジャスティン!僕の名前はボブだよ。君は何歳?
今日はロケットに乗って宇宙に行くんだよ。ママに聞いてる?あれ?聞いてないの?
それでは教えてあげる。(おもちゃと一緒に乱雑に置いてあった手術の麻酔用マスクを手に取り)
これは宇宙に行くために必要なマスクなんだ。こうして口にあてると宇宙でもちゃんと息が出来るんだよ。」
ママ:(なるほどぉ~...)
麻酔医:「準備ができたら合図をするから大きな声で一緒にカウントダウンをしようね。
ロケットが少し揺れるかもしれないけど、大丈夫だから怖がらないでね。
それではママには宇宙服に着替えてもらおう」
ママ:白い紙でできた身体全体を覆う長袖の使い捨てオーバーオールを着るように指示され、
頭にもシャワーキャップのようなものをかぶせられ二人で手術室へ。
そしてジャスティンは手術台へ。
このとき、手術を担当する医師やアシスタント、ナースなどそれぞれがマスクをつけた状態で、
「ジャスティン、僕たちも一緒に宇宙に行くんだ。よろしくね!」と挨拶。そして...
麻酔医:手術台を上げたり下げたりしながら。
「オッケー、ジャスティン!準備はいいか?これからロケットを打ち上げる準備を始めるよ。
(手術台を一度下げて、一気に上げ)よし!準備オッケーだ。
ジャスティン、マスクを付けて!そしてカウントダウンだ!!テン!ナイン!...」
ジャスティンと二人で:「エイト!セブン!シックス!」
麻酔医はここで手術台をガタガタと揺らす。
ママ:(すごい演出...)
ジャスティンと麻酔医:ファイブ!フォー!スリー!!...」
とジャスティンの声が消えたところで、
麻酔医:「はい、お母さん。もう大丈夫。寝てますよ。待合室で待っててくださいねー。」
ママ:「お見事でしたー」と待合室へ退散。
そして手術を終えたジャスティンは
まだしっかり眠った状態で出てきました。
ナースによると、起きてすぐにママの顔が見えると
安心するので麻酔がきれるタイミングを調整しているそうです。
なるほどー。
それでも数分後には目が覚めたジャスティンは
私の顔をみてニッコリ。
リクライニングチェアーに移って
私にだっこされた状態でDVDでカーズを見ながら
回復室でのんびり回復...。
そしてアイスキャンディーをもらって上機嫌。
(アイスキャンディーは手術後に熱を出した子供のためにあるそうですが、
『いい子』には特別にあげるそうです!!)
ナースに「もう帰っていいですよ」と言われても
「もう少しここにいるー」と言い出したジャスティンでした。
さらに、
その晩寝る前にベッドの中で「ママ、今日は本当に楽しかったねー」と
幸せそうでした。
よかった、よかった。