>> HOME >> トゥデイズEYE plus >> AK-69, NYイベント出演レポート
トゥデイズEYE plus

月別アーカイブ





AK-69, NYイベント出演レポート

8月20日(火)ニューヨーク

ダウンタウン、トライベッカにあるライブハウス「SOB's」で、
ニューヨークのトップ・ヒップホップFMステーションHOT97の人気イベント"Who's Next"が開催された。

AK04.jpg
このイベントに日本のヒップホップシーンを代表するアーティストAK-69が
日本人として初出演すると聞いて、私たちも番組取材のためにかけつけたのだ。
この新人の登竜門的なイベントでペシャルゲストとしてトップを切ってAK-69がステージに上がる。

事前に当人にインタビュー(その模様は番組ビデオで!)し、
その人間味あふれるパーソナリティにぐっとひきつけられた後だったから、
どんなライブになるのかものすごく楽しみだったし、いったい観衆から
どんな評価が下されるのかもどきどきだった。

火曜日の夜にもかかわわらず夜9時の開演前には
ヒップホップ・キッズや業界関係者でフロアは満員。

AK09.jpg


客電が落ち地下のバックステージからまるでボクサーのような軽いフットワークで
階段を上がってくるAK-69。ステージでは司会者がイベントの趣旨を説明したりしているが、
なかなか彼の出番が来ない、その間じっとステージを見詰めて待っていた彼の心に
何がよぎったのだろう。ついにDJ RYOWが1曲目のトラックをスピンし、
ステージに飛び乗ったAK-69のマイクから第一声が響き渡る。"Konayuki"。

AK06.jpg


ステージの上で躍動するAK-69に客は釘付になっている。

ちょっと戸惑っている客もいるみたいだった。仕方ない、多分彼らは日本人のラッパーを
見るのも初めてなら、英語以外のラップを聞くのも初めてだったろうから。
そして" The Independent King"。ブリッジで盛り上がるあたりからノリノリの客が目立ってくる。
歌詞はわからなくてもビートと泣きのメロディーに感応しているのかも。
そして2曲歌い終わったAK-69のMC。インタビューで英語は流暢でないと言ってたくせに
見事な英語のMCで、ここで初めて客が真剣に聞いているのがわかる。
「オレの人生を変えてくれた、ヒップホップにリスペクトを捧げたい!」

と訴えると観客から大きな拍手。そのノリのまま"Paparazzi", " Champagne Boys"と
パーティラップで盛り上げた後、占めはスーパー・キャッチーな"Yellow Gold"でフィニッシュ!

AK02.jpg

ライブ後に話を聞いた観客はみな口々に、彼はすごい、本物のフロウがある、ドープだ!
と絶賛だった。忘れないでほしい。アメリカでは日本のヒップホップやj-popが
聞こえてくることなんてまずゼロに近い状況なのだ。外国のヒップホップを聞いてみようとい
う発想すらない。たとえばこういうイベントに出てきたとして、つまらなければすぐその場を去ってしまう。
しかしAK-69は違っていた。中には「言葉はわからないのに、ものすごく入り込めた」
なんていう声さえあったのだ。それはAK-69のものすごくアメリカンでいけてるヒップホップビートと、
彼の日本英語入り混じった独特のラップのフロウだと思う。何語なのかまったくわからないのに、
ものすごくビートに乗っている。こんなラップをする日本人がニューヨークに来たのは私の
20年以上のニューヨーク在住歴で初めてだったと言い切ってもいい。もうひとつは、
ついにアメリカの音楽ファンが、ちょっと外国の音楽も聴いてみようかな、という時代に
なったのだと思う。ネット時代になり世界がつながった今、超コンサバでアメリカにしか
興味がなかったアメリカ人も世界に目を向ける時代になっているのは間違いない。
そこにタイミングよく登場したのが韓国人アーティストPSYで(あれはいちおうラップしているが
サウンド的にもヒップホップと言うには語弊がある)英語じゃなくてもヒットするという前例も一応できた。

 

AK05.jpg

おりしも今年はニューヨークのストリートでヒップホップが誕生して40年の節目の年。
HOT97のバイスプレジデントが言うように、AK-69はインターナショナルなヒップホップの時代を開く最初に一人に
本当になるかもしれない。

(文責:ディレクター、シェリーめぐみ)

AK-69 official website

kanren-video.gif



Check LINEで送る

2013年8月30日 07:40コメント(1)

コメント(1)

かっこいいーー最高!!

コメントする