日本でも人気の有名ファッションブランド、アバクロンビー&フィッチの元CEOら3人が人身売買などの罪で起訴されました。起訴状では、3人は金と権力を利用し若者に仕事をちらつかせて誘い込む悪質な犯罪を繰り返していたとしています。
アバクロンビー&フィッチの元CEOマイク・ジェフリーズ(80歳)ら3人は10月22日(火)、ニューヨークの検察当局に人身売買などの罪で逮捕されました。検察当局は起訴状でジェフリーズ被告と、公私共にパートナーであるマット・スミス被告(61歳)、そして被害者のリクルート役をしていたとされるジム・ジェイコブソン被告(71歳)の3人は2008年から2015年にかけて世界の各地で開催していた性的なパーティーに強制的に若い男性を送り込む人身売買を行っていたとしています。
ニューヨーク東部地区連邦検察ブリオン・ピース検事
「大きな権力を持つものが自分達の性的快楽のために若者の夢を利用していた」
検察当局によると3人は若い男性らに旅費を支払い世界各地の「性的パーティー」に派遣、被害者の若者はこうした行為に同意すればアバクロンビー&フィッチでモデルの仕事がもらえる一方、断れば仕事を失う恐れがあった、としています。起訴状には、ジェフリーズ被告とスミス被告が金と権力を利用し自らの性的欲望を満たすために開く「秘密パーティー」にジェイコブソン被告をリクルート役として雇い、選んだ男性を各地に送り込んでいたということです。
ニューヨーク東部地区連邦検察ブリオン・ピース検事
「酒やバイアグラなどの薬物を強要し見張り役をつけて被告らが許可するまで会場から出られないようにしていた」
起訴状には現在15人の被害者が記されていますが検察は、まだ多くの被害者がいると見て名乗り出るよう呼びかけています。