イーロン・マスク氏率いる政府効率化省の 政府機関の人員削減は続いています。 22日(土)、マスク氏はSNSのエックスで政府職員の業務状況を把握するために先週何をしたかを問うメールを送ると投稿しました。提出しなければそれを退職届とみなすとし混乱が巻き起こりました。
政府職員に届いたマスク氏からのEメールは「先週、何をした?」という件名で先週仕事であげた成果を箇条書きで5つほど、24日(月曜日)深夜までに返信するよう指示しています。
これに対しトランプ大統領は「天才的」だと称賛しました。
ドナルド・トランプ大統領
「天才的だ職員が本当に働いているのか知るために
先週は何をしたのか聞くメールを送った
返事がなければその人は存在しないか
仕事をしていないかだ」
しかし国土安全保障省長官、国防総省長官などトランプ大統領が任命した政府機関トップからは安全保障上の問題が指摘されドージュからのメールに従わないよう職員への指示が出され相反する命令に混乱が生じています。
FBI連邦捜査局の長官に20日木曜日に承認されたばかりのカシュ・パテル氏も職員に対し、返事を保留するよう指示しました。
また、トゥルシー・ギャバード国家情報長官も機密情報が含まれる仕事柄
職員はメールの返信を控えるよう指示しました。
一方、21日(金曜日)トランプ政権は、アメリカ軍制服組トップのチャールズ・ブラウン統合参謀本部議長を解任しました。安全対策のため、大統領の任期をまたいで務める議長の解任は異例で「粛清人事」が着々と進められていると言われています。
また、国防総省はこの日、使用期間中のおよそ5400人を、近く解雇すると発表しています。
そうした中最新の世論調査では就任から1ヶ月間のトランプ大統領の働きを支持しないと答えた人が過半数を超えて53%。また、大統領の権限を超えた行動があると答えた人が57%におよんでいます。イーロン・マスク氏に対する支持は34%にとどまっています。
26日(水曜日)には2期目のトランプ政権初の閣議が開かれ閣僚ではないマスク氏がドージュの仕事について発言、大統領からもっと積極的になるよう言われていると語りました。
27日(木曜日)にはドージュが最初に手をつけた対外援助を担うUSAID国際開発局の元職員が私物を回収するため15分間建物に入ることを許されました。
USAID元職員
「仕事は好きだったし大切に思っています
世の中を変えることもできたと思っていたのに
たった数週間で全てが崩れ去ってしまい
怖くて落ち込んでいます」
多くの国民も想像すらつかなかったペースで政府機関の解体が進んでいます。この勢いはおさまる気配を見せておらず今後も大規模な人員削減は続くとみられています