民主党候補ハリス副大統領と共和党候補のトランプ前大統領。それぞれの党全国大会も終わり、来週初めて行われるテレビ討論に向けて両者とも具体的な政策を論じる機会が増えてきました。
2日月曜日、ペンシルベニア州で、バイデン大統領の撤退表明後初めて2人揃っての選挙キャンペーン集会が行われました。バイデン大統領は、ハリス副大統領に、絶対的な自信を持って自分の後を任せると力強く述べました。
ジョー・バイデン大統領
「彼女は私と同じ信念だ、それは組合労働者がこの国の柱だという考えだ」
ハリス副大統領は、日本でも大きく報道されている、日本製鉄のUSスチール買収問題にも触れました。
カマラ・ハリス副大統領
「大統領と方針は同じでUSスチールはアメリカが所有し経営するべき そして我が国の鉄鋼労働者を守っていきます」
ハリス氏は、自身の政策の中心に、中間層への経済的支援などすえることを公言し
この層からの支持拡大を押し進めています。また、共和党側が反対の立場をとる「女性の人工妊娠中絶の権利」に関しても民主党陣営は、女性の支持基盤を広げたい考えです。
しかし、アメリカ経済全体や不法移民対策などについては、共和党トランプ氏の考える政策への支持が優っているという統計結果も出ています。また人工妊娠中絶の議論を和らげるため、トランプ氏は、「体外受精」の医療費負担を政府で行う政策を掲げていて、この政策の是非によっては女性票の拡大につながる狙いです。
テレビ討論を来週10日に控えて、最近トランプ氏は、相手を非難する暴言などを控え、具体的政策をより多く発言しています。報道系のポッドキャストのインタビューでは、トランプ氏はほぼ初めて、前回の選挙で負けたことを認めました。
ドナルド・トランプ前大統領
「私は前の選挙でも討論会で良い成績を収め大統領になった 2回目は、1回目より何百万票も多く得票したが、僅差で負けた」
トランプ氏は、経済政策の一つとして、 新たに政府の支出見直しを検討する委員会を立ち上げるとし、そのトップに実業家のイーロン・マスク氏を起用する意向を明らかにし、支持率の上積みを狙っています。