今週もアメリカ各地で、大荒れの天候による被害が出ています。西海岸では、9月に入っても猛暑と乾燥が続き、山火事が拡大しています。メキシコ湾に面したルイジアナ州では、強い勢力のハリケーンが上陸、多くの住民が避難を余儀なくされています。
11日水曜日夜、メキシコ湾を北上したハリケーン「フランシーヌ」は、ルイジアナ州南部に上陸、沿岸地域は時速100マイル(約40m/秒)の暴風や高潮に見舞われました。
ABCニュース記者
「私はハリケーンの目の近くにいて最大100マイルの暴風域にいます この風で地域では停電が起こっています」
暴風により送電線が倒壊し、州内では一時最大で2万7000世帯が停電しました。ルイジアナ州では非常事態宣言を出して、事前に住民への避難指示をしましたが、上陸後は暴風や冠水した道路などで被害が出ないよう避難を制限しました。
ルイジアナ州ランドリー知事
「車で避難してはいけません 家から出ず、じっと動かずいて下さい」
州では、2000人規模の州兵を派遣し住民と共に被害への対応に追われました。ハリケーンは木曜日昼過ぎに熱帯低気圧に勢力を落としています。一方、西海岸では大規模な山火事で大きな被害が出ています。南カリフォルニアでは、現在3箇所で大規模山火事が起こっていて、数千人が避難の対象になっています。燃え盛る火の中から逃れてきた女性が救助されるシーンです。
避難する住民
「こんな火災は経験ない この火事で全てを失うかもしれないな」
ブリッジファイアと呼ばれる国有林で発生した山火事では、50000エーカー近くに延焼し鎮火率は12日(木)の段階でほぼ0パーセントと言われています。
ABCニュース記者
「消防士は延焼を食い止めるため、住宅の前で放水しています」
スキー場のスノーマシーンまで使って消火に当たります。エアポートファイアと呼ばれる空港管制タワー周辺の火災でも10件以上の家が全焼するなど大きな被害が出ました。この火災は工事作業員が作業中に発火の原因とされます。8日日曜日、サンバナディーノ郡で発生したラインファイアは、放火と見られていて34歳の男が逮捕されています。
ハリケーン、山火事とも州や自治体などから、非常事態に関わる警報が出ています。お近くに在住の方々は、地域の警報などを確認し、身を守る行動を取られるよう心がけて下さい。