またもトランプ前大統領を狙った暗殺未遂事件が発生しました。自身が所有するゴルフ場で、逮捕された容疑者は、ウクライナ支援デモなどに参加する政治活動家だったことが明らかになりました。
警察が公開した、トランプ氏暗殺未遂の容疑者の逮捕の瞬間です。容疑者として逮捕されたのは、ライアン・ラウス、58歳。15日日曜日午後、フロリダ州ウェスト・パーム・ビーチの自身が所有するゴルフ場でプレーをしていたトランプ氏をライフルで狙撃しようとし、発見されると車で逃走しその後、高速道路で拘束されました。ラウス容疑者は、このゴルフ場の6番ホールのフェンスの茂みで、ロシア製ライフル銃を持ち12時間待機。見つかった時はトランプ氏との距離は300〜450メートルだったという事です。
FBI マイアミ支部特別捜査官「容疑者はオンラインで活発に活動しており、私たちは彼が投稿した内容やオンラインで行った検索を調べています」
ラウス容疑者は、ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナを支援する政治活動に関わっていて、SNSに「ウクライナ軍に志願したい」などの書き込みを行っていました。2022年からウクライナへ6度訪れ、デモなどにも参加。ウクライナ当局によりますと、容疑者は、外国軍部隊に入隊を試みましたが、心理テストに合格しなかったため拒否されたということです。ABCニュースでは、2022年抗議活動のラウス容疑者に数回インタビューを行っていました。
ラウス容疑者「20歳の若者が全財産を売り払って戦いに参加する それこそが英雄的行為だ」
またラウス容疑者は、大統領選挙中の2020年に、以前トランプ氏を支持していたが、大統領在任期間に失望したとし「あなたがいなくなれば嬉しい」と投稿。インターネット上で本を自費出版し、トランプ氏への脅迫を示唆する内容が書かれているとされます。ラウス容疑者は、逮捕歴があるにも関わらず、銃器を不法に所持していたなどの数件の罪状で起訴されました。動機に関する本人の供述などは明らかにされていません。ニューヨークタイムズの記事では、この事件後シークレットサービス側が、トランプ氏側に「選挙中にもトランプ氏がゴルフを楽しむのであれば今後警備を強化する」と伝えた、と報じています。