フロリダ州の生物学者はこの州に生息するある外来種の巨大ヘビの増加でその生態系が大きく崩されているとして警鐘を鳴らしています。
フロリダで問題となっているのは侵略的外来種、ビルマニシキヘビです。
エバーグレーズ国立公園野生生物学者「連続殺人犯による犯行の瞬間だ」
ビルマニシキヘビは大きいもので5.5メートル(18フィート)にまで成長しフロリダ州南部で増え続けています。これまで考えられていたよりもはるかに大きく口を開けることができることが判明しこの地に生息するシカやワニも飲み込みます。これは重さ50キロ以上あるビルマニシキヘビが推定35キロのシカを丸呑みしている記録映像です。
エバーグレーズ国立公園野生生物学者
「この地域を研究する生物学者にとって衝撃的な映像でした」
湿原地帯、エバーグレーズでは公園内の哺乳類が増え続けるビルマニシキヘビの餌食となりその数を大きく減らしています。
ある調査ではこの15年間でアライグマとフクロネズミは99%激減しています。山猫は87%減少。中には姿が見えなくなった哺乳類もいます。
エバーグレーズ国立公園野生生物学者
「何千ものニシキヘビがエバーグレーズ湿原を食い尽くしている」
地域では、生態系を維持するため定期的に駆除活動も行っていす。フロリダ州で侵略的外来種と定義づけられているビルマニシキヘビですが元は1970年代にペットとして飼われ、育てきれなくなった人が湿原地帯に捨てたことで繁殖したということです。