アメリカの空港で保安検査セキュリティーチェックを受ける際、靴を脱いで検査用のトレーに入れなければならないのを面倒に思っていた人も多いと思いますが、今後はその作業が不要になります。
8日火曜日、バージニア州の空港で会見を開いた国土安全保障省のクリスティ・ノーム長官は、TSA・(アメリカ)運輸保安局は今後、空港での保安検査の際に、搭乗客に靴を脱ぐことを求めない、と発表しました。
国土安全保障省 クリスティ・ノーム長官
これはかなり前から議論されてきたことでした。トランプ大統領は当選した際、すべてのアメリカ人の生活をより良くすると約束しました。それは混雑した空港を利用する旅行者も含まれます。
追加の検査が必要だと判断された場合などは、今後も靴を脱ぐことを求められる可能性はあるとしています。
アメリカの旅客機では2001年12月、靴底に手製の爆弾を隠してパリ発マイアミ行きの飛行機に乗り込んだ男が、機内で爆弾を爆発させようとした事件が発生しました。その後、2006年からはアメリカのすべての空港で12歳から75歳までの搭乗客は保安検査の際に靴を脱いで、検査を受けることが義務化されていました。
ノーム長官は、過去20年間でTSAのセキュリティ技術は劇的に進化し、何層ものセキュリティ対策を講じているため、これまでの安全を維持しながらより快適な旅を提供できるようになった、としています。また、TSAは他の規定や手順も見直し、空港での検査をより簡素化して迅速に行えるよう計画しているとも述べました。
AP通信記者
「この決定の理由が何なのか、特に爆発物検出の技術が向上したのかはわかりません 。一つわかっているのは政府の運輸長官と現場とのTSAとの検査場でのやり取りが摩擦の1つになっていることです 」
空港利用客
「靴を脱くことが列の渋滞の原因になっていることがあるの。立ち止まって靴を履き直さなきゃいけないから。この変更で保安検査の人の流れがスムーズになるといいわね」
一部の空港では、すでに靴を履いたままでの保安検査を実施していて、13日日曜日以降、アメリカ国内のほぼ全ての空港でこの新たな方針が導入される予定だということです。