独立記念日だった4日(金) テキサス州で大雨による大規模な洪水が発生しました。120人以上が死亡する大惨事となった洪水で犠牲者はサマーキャンプで訪れていた多くの子供たちを含みここまで被害を拡大させた要因も含めて疑問が投げかけられています。
日付が変わった4日(金曜日)未明、テキサス州中央部にあるカー郡で大雨の影響による大規模な洪水が発生。10日木曜日の段階で121人の死亡が確認され、少なくとも170人の行方がわからなくなっています。
川の水は、およそ45分で26フィート、およそ8メートル上昇しこの映像でも水がいかに急激に上昇したのかがわかります。ものの20分で一気に川の水位が上昇し現場を見守る人たちが後退りしています。
テキサス州のアボット知事は、8日(火)最も大きな被害がでたカー郡だけでも
行方不明者が161人にのぼることを明らかにしました。
グアダルーぺ川に合流するサイプレス川沿いのハントという町にあるキャンプ・ミスティックというサマーキャンプ地も大規模な洪水に襲われ少なくとも27人が死亡しました。そのほとんどがキャンプに参加していた子供たちと見られています。
キャンプミスティックは100年近く(創業1926)の歴史があるキリスト教系のサマーキャンプで8歳から17歳の女子のみの人気キャンプです。
隣同士に位置する2ヶ所のキャンプ地があり当時557人の少女たちと108人のスタッフがいました。9日(水)にはキャンプ場で行方不明者などの捜索が行われました。女の子達の持ち物と見られるピンクを基調したトランクなどが外に並べられています。
国立気象局は、4日の午前1時14分にグアダルーぺ川が流れるこの地域に洪水警報を出しました。しかし深夜すぎで多くの人が寝ていたことと、携帯電話の電波が弱い地域だったことが被害を大きくしたとされています。
地域一体は人気のキャンプ場がいくつもあり夏には子供たちのサマーキャンプを含め多くの観光客も訪れます。
こうした情報が伝わりにくい地域では非常時にサイレンを鳴らすのが効果的といわれていますが、この一帯にはサイレンは設置されていませんでした。 川が近く、歴史的にもFlash Flood Alley 鉄砲水の通りと呼ばれるこの地域に安全対策の不備が指摘されています。
会見で、甚大な被害の要因を記者に聞かれたアボット知事は...
テキサス州
グレッグ・アボット知事
「誰のせいかなんて負け犬のいうことだ」
「フットボールチームはどこも間違いを犯すが
誰かのせいにしようとするのは負けチームだ」
「勝者は解決策を探るのだ
テキサスの本質は解決策を見出すことだ」
災害発生からおよそ1週間が経ちましたが依然170人以上が安否不明という事態。多くの人がいまだ行方不明の家族を探す中復旧活動が続けられています。