史上最大規模の被害をもたらしたカリフォルニア州の山火事は落ち着きつつありますが火災の原因についての裁判がはじまりました。中でも甚大な被害を出したイートン火災について電線から火花が散っている映像が公開され火災の原因になった可能性が指摘されています。
甚大な被害を出したカリフォルニア州の火災。なかでも被害が深刻だった
イートン火災では、9000軒以上の建物が全焼し、少なくとも17人の死亡が確認されています。
この火災に関して、その発火の原因を巡り、地域の住民が訴訟を起こしました。住民を代表する弁護士がガソリンスタンドの防犯カメラ映像を提出し電力会社、南カリフォルニア・エディソンを火災の原因を作ったとして訴えています。
映像には、電力会社が所有する電塔から火花が散っている様子が見えます。その、およそ10分後、同じカメラの映像には急激に燃え広がる炎をとらえられています。
住民代表の弁護士
「送電塔の装置がアーク放電を引き起こし数分後に炎があがっています」
この映像は1月7日の午後6時ごろに撮影されたものです。同じころに、送電塔近くで燃え広がる炎を複数の住民が撮影しています。一方、電力会社でも火災発生時の送電線の不具合を検証。電力会社広報によりますと、ほぼ同じ時刻に4箇所の電線で一時的な電流の増加を確認しています。しかしそれは映像の現場から8キロ以上離れた場所で映像の現場との関連はないとしています。
南カリフォルニア・エディソン広報担当
キャスリーン・ダンレビー氏
「電線の不具合はありませんでした 調査範囲を拡大したところ遠方で不具合が見つかりましたが関連はありません」
裁判所は、電力会社にさらなる調査報告と証拠などの提出を求めていて訴訟の行方が注目されます。