FRB連邦準備制度理事会のパウエル議長が刑事捜査の対象となっていることが明らかになりました。中央銀行のトップが刑事捜査の対象となる異例の事態にパウエル議長は政治圧力だとして反論しています。
FRBのパウエル議長は11日(日)異例のビデオ声明を発表し司法省から大陪審への召喚状を送付されたことを明らかにしました。それによりますと去年6月の上院銀行委員会で行われたFRB本部ビルの改修費用についてのパウエル氏の証言に虚偽があった可能性があるとして刑事訴追を示唆する内容だったということです。
パウエル議長は、建物の改修費用はただの口実で利下げについて政府の思惑に準じないFRBに対する脅しであると断言しました。
連邦準備制度理事会
ジェローム・パウエル議長
「刑事訴追の脅しはFRBが大統領の意向ではなく、公共の利益に最善となる金利政策を決定した結果による制裁です。FRBが今後も、証拠や経済状況に基づいて金利を決定できるのか、それとも政治的な圧力や威圧によって金融政策が左右されるようになるのかの局面にいる」
トランプ大統領は繰り返し、自身の意向に耳をかたむけず利下げをしないパウエル議長を激しく批判し解雇を示唆したこともあります。
今回の刑事捜査がパウエル議長への圧力ではないかとの質問に対しホワイトハウスのレビット報道官は...
キャロライン・レビット大統領報道官
「憲法修正第一条に基づき大統領はFED議長を非難する権利があります
大統領は、パウエル議長は仕事ができないとはっきり言っています
パウエル議長が犯罪者かどうかは司法省がきめることです」
政府がFRB議長の刑事訴追を示唆する異例の事態に、欧州中央銀行など9つの中央銀行トップが共同で、中央銀行の独立性が疑問視される事態となれば市場は混乱するとして警鐘をならしています。
トランプ政権は2022年に始まった本部ビルの改修について、当初、19億ドルの予定だった工事費用が25億ドルに膨れ上がっていることを問題視しています。
ドナルド・トランプ大統領
「数十億ドル予算オーバーだ
(パウエル議長は)無能か腐敗してるかだ」
FRBの建物は築およそ90年でパウエル議長は現代の建築基準を満たすため法にのっとった改修工事を行なっているとしました。
パウエル議長はそもそも2018年にトランプ大統領によってFRB議長に任命され、バイデン大統領が再任命した議長で任期は今年5月に終了します。任期終了直前に刑事訴追を振りかざす事態に中央銀行をコントロールしたいトランプ大統領から次期議長への警告ととらえる声も出ています。