ミネソタ州で今年に入ってアメリカ人2人が連邦職員に撃たれて死亡したことで住民とICE移民・税関捜査局との対立が深まり全米に抗議デモが広がる中、ミネソタ州に派遣されている連邦職員の削減が発表されました。
先月7日、ミネソタ州ミネアポリスでICE移民・税関捜査局の移民摘発への抗議デモに参加していたレニー・グッドさん、そして24日にアレックス・プレティさんが連邦職員に銃で撃たれて死亡した事件を受けてICEに対する抗議デモは全米に広がりを見せています。
先月18日には教会の指導者がICEの職員であるとして日曜礼拝を妨害する抗議デモが行われ、それを取材していた報道記者2人が先月29日木曜日逮捕されました。翌日には保釈されましたが報道の自由を定めた憲法に違反するとして非難されています。
抗議デモ取材中に逮捕された
ドン・レモン記者
「合衆国憲法修正第1条は、私を含め数多くのジャーナリストの仕事を保障しています。私は彼らと連帯し、沈黙することはありません。」
また先月20日にはエクアドル出身のエイドリアン・コネホ・アリアスさんと5歳の息子リアムくんがともに拘束されました。いてつく寒さの中、リアムくんが連邦職員にバックパックを掴まれている姿が報道され全米に衝撃が広がりました。ICE側は、父親が子供を置いて逃げたので保護していたとしていますが、近所の人たちなどはICEが子供を「おとり」にして父親を拘束したとしています。
2人は遠くテキサス州のICE勾留施設に移送されましたが、全米で批判が高まり1日日曜日に解放され空路ミネソタ州の自宅に戻りました。弁護士によるとアリアスさんは亡命申請中で滞在資格を持っているとしています。
ミネソタ州のウォルズ知事は2人が勾留施設から解放され自宅に戻ったことを歓迎しながらもICEの活動を批判しました。
ミネソタ州
ティム・ウォルズ知事
「証拠写真がない同じような事例があと何件起きているのか
州民の居場所すら確認できない状況です」
ミネソタ州での不法移民取り締まりをめぐって全米に批判が広がり、トランプ政権は指揮を取っていた国境警備隊のグレゴリー・ボヴィーノ司令官に代わり、移民政策を統括するトム・ホーマン氏を責任者として任命しました。
ホーマン氏は、移民取り締まりのためミネソタ州に派遣されている連邦職員を直ちに700人削減することを発表しました。また、国民の安全を保つための移民取り締まりを続けるとしながらも、対象者をしぼった捜査を行うとして事態の沈静化をはかりました。
また、すみやかに連邦職員全員にボディーカメラを着用させるとしました。
移民政策統括
トム・ホーマン氏
「事態を鎮静化させるためにトランプ大統領によって送り込まれました
任務は続けますが、より賢くより効果的にします
より賢い法の執行はより安全なのです」
一方、3日火曜日、議会下院は予算法案を可決しました。トランプ大統領が署名し先月31日に始まった政府閉鎖は解除されました。しかし移民取り締まりを担う国土安全保障省の予算については2週間分しか確保されていません。
民主党を中心に国土安全保障省の予算を通す代わりに、連邦職員のマスクを禁止するなど移民捜査に対する規制強化を求めています。