ニューヨーク市の高級住宅街で女性が55回以上刺される殺人事件が起きました。被害者と不倫関係にあった男が殺人の容疑で逮捕されました。
事件が起きたのは今月16日。ニューヨーク市の路上に、血まみれの大きな鞄があると通報がありました。鞄の中からは、オルソリヤ・ガールさん51歳の遺体が発見されました。ガールさんは13歳と17歳の息子を持つ母親でした。歩道にはガールさんの自宅に続く血痕が残されており、付近の防犯カメラには、深夜に大きな鞄を引きずる男の様子がとらえられていました。近隣住民は「まさかこんなことが起こるなんて。家族思いの優しい女性で とても良い人でした。」と語りました。
警察によると犯人は、ガールさんの携帯から夫に「次は家族全員だ」(Your whole family is next)とメッセージを送っていたということです。捜査が続けられる中、20日水曜日、ニューヨーク市警はメキシコ人のデイビッド・ボノーラ被告44歳を逮捕。殺人などの罪で起訴しました。ニューヨーク市警の捜査主任は「容疑者は警察署に出頭し、罪を自白しました。」と会見で語りました。警察によると、ボノーラ被告は、家の細かい修理や壁のペンキ塗りなどを行うハンディマンで、2年間、被害者と不倫関係にあったとうことです。ニューヨーク市警の捜査官は「2人は別れたり、よりを戻したりを繰り返していました。4月上旬によりを戻していましたが、別れ話になったとみています。」と語りました。
警察によると、事件当日、ガールさんは、リンカーンセンターで観劇した後、自宅近くのバーに立ち寄り、午前0時20分ごろに帰宅。その10分~20分後にボノーラ被告がガールさんの家を訪れたということです。ニューヨーク市警の捜査主任は「被告は家に入れてもらった、あるいは、合鍵の隠し場所を知っていて中に入りました。2人は地下室で激しい口論となり、ナイフが振り回されました。」と語りました。ボノーラ被告は、別れ話のもつれからガールさんをナイフで55回以上刺して殺害。その時、ガールさんの13歳の息子は、上の階にいたということです。17歳の息子と夫は、進学する大学選びのため、オレゴン州に出かけていました。ニューヨーク市警の捜査主任は「ボノラ被告はガールさんの息子のアイスホッケー用の鞄にガールさん入れ、血痕を歩道に残しながら遺体を運びました。」と語りました。ボノーラ被告が裁判で有罪となれば25年の実刑が科せられます。