大統領選挙後、アメリカの金融市場が上昇しています。ここ1、2年低調だったビットコインなどの仮想通貨の価格も最高値を更新しています。仮想通貨の代表格、ビットコインが今週、取引時間中9万2800ドル、日本円で1450万円を超えるなど、史上最高値圏を推移しています。
デビッド・ヤーマック氏/ニューヨーク大学金融学教授
「価値が急激に上昇しています。先週火曜日の選挙以来、25%から30%上昇しています」
ビットコインやその他の仮想通貨は、銀行のような仲介者なしで直接購入および販売できるデジタル通貨です。来年大統領となるトランプ前大統領は、選挙公約でも政府のがビットコインを備蓄する準備金制度を提唱しています。
ドナルド・トランプ前大統領「私はアメリカが世界の仮想通貨の中心となるビットコイン超大国となるための計画を実現させるつもりだ」
しかし仮想通貨は、全てをオンライン上で取引できるため、大きな損失がでる危険性が伴い、実際に当時仮想通貨の取引の業界1位だった会社FTXが破綻し元CEOが、数十億ドルの詐欺の罪で逮捕される事件も起きています。しかしトランプ次期政権には、経済閣僚の1人として、長年仮想通貨市場への市場参入を支持してきた起業家イーロン・マスク氏が指名されていて、仮想通貨の価格を急騰させています。
ライオネル・モイーズ・ABCニュース経済記者「取り残されないよう仮想通貨に投資しようとする人たちへのメッセージは?をどう思いますか?」
デビッド・ヤーマック氏・ニューヨーク大学金融学教授「今回の仮想通貨高騰で一儲けした人は、収益化して税金を支払った方がいいでしょう。バーで儲け話を自慢できます。この上昇を逃した人たちは、1週間前なら良かったでしょうがもう遅すぎると思います」
投資の専門家は、リスクを考えると、仮想通貨への投資は自分の投資資産のわずかな割合にとどめておくべきだと指摘しています。