11月に入っても全米各地で異常に乾燥した天気が続いて、自然発火の火事が多発しています。アメリカ東海岸では、ニューヨークのマンハッタン内やその近郊、西海岸ではロサンゼルスの近くで大規模な自然火災が発生、火や煙が都市部にまで及んでいます。
12日火曜夜、ニューヨークの中心マンハッタンの北にある雑木林で自然発火の火災が発生、川の水を放水するなど、消火活動が行われました。市では、煙による大気汚染に対して、外出を控え、窓を閉め切るなど注意を呼びかけています。ニューヨーク市内では他にも、公園や林などでの火災も多発しこれまでに200件以上の通報がありました。これより北のニューヨーク州とニュージャージー州の州境では大規模な山火事が先週末から続いていてすでに5000エーカーの面積が燃えていますが鎮火率は30%に留まっています。この火災はニューヨーク市中心部から100キロ圏内で、住宅も多く、消防隊は家屋や建物のエリアを優先し延焼から防ぐ消火活動を行っています。
ニューヨーク州・キャシー・ホークル知事「今時点は危険にさらされている建物はありません。消防隊は人々の家を守るために必要な防火線を設置してくれて、その尽力に感謝します」
この他、ニュージャージー州、コネティカット州では、それぞれ数百件の自然火災が報告され、さらに北のマサチューセッツ州では、乾燥による水不足から州知事が住民に節水を呼び掛けています。
一方、西海岸でも乾燥と強風で、山火事が沿岸の都市部に接近しました。ロサンゼルス市北東部で先週半ばから続いている山火事では200件近い建造物が焼失しました。この山火事は、12日火曜日までに規模は小さくなりましたが、乾燥が続いているため、消防隊は焼失した地域に残った火種を消す作業などに追われています。
リバーサイド郡・ジョシュ・リバーズ消防署長
「火種は何日もくすぶる可能性があります まだ数日間は熱のある場所や残り火が見つかるでしょう」
この秋は、アラスカを除くすべての州で、記録的な干ばつとなっていて自然火災の発生も、過去に例のない数に達しているとされています。