16歳の黒人少年が警察官に不当に射殺されたとして訴えていた遺族に対し3000万ドルの和解金が支払われることで合意しました。警察が関与した射殺事件の和解金としてはアメリカ史上最も高額なものの1つとなります。
事件が起きたのは今年1月28日、夜9時ごろ、サンディエゴ市内にある電車の駅校内でコノア・ウィルソンさん16歳が何者かと接触し、その人物がウィルソンさんに向けて発砲するのが防犯カメラ映像で確認できます。
ウィルソンさんは銃撃を逃れるために走って逃げていきます。
このとき近くにいた警察官ダニエル・ゴールド巡査が銃声を聞いて現場に向かったところ、走ってきたウィルソンさんと鉢合わせし、発砲しました。
ゴールド巡査は、走り去ろうとするウィルソンさんの背中に向けて2発発砲。銃弾はウィルソンさんの上半身に当たりました。サンディエゴ市とゴールド巡査に対する訴訟でウィルソンさんの遺族は、ゴールド巡査が警告なしに即座に発砲し、「警察だ」と名乗ったのはウィルソンさんが倒れたあとだったと主張していました。
ウィルソンさんはこのとき拳銃を所持していましたがそれを出してはいませんでした。ウィルソンさんは病院に搬送されて約1時間後に死亡が確認されました。
3000万ドルの和解金額は2020年、ミネアポリスで発生した警官によるジョージ・フロイドさん殺害事件を上回ります。ゴールド被告は2年目の新人で警察官の訓練など今後の対策が求められています。