ケンタッキー州の大学構内で学生2人が死傷する銃撃事件が発生しました。
ケンタッキー州フランクフォートにあるケンタッキー州立大学で9日火曜日の午後3時過ぎ、銃撃事件が発生しました。この大学に通う学生2人が銃弾を受け、19歳の男子学生が死亡。もう1人の学生は重体ですが容態は安定しているということです。
地元警察によりますと、事件があったのは大学構内にある寮の外で、容疑者は犯行後すぐに大学警察によって拘束されたということです。事件翌日には、容疑者はこの大学の学生の48歳の父親であることが発表されました。逮捕状には、口論がエスカレートした末の発砲とされていますが、口論の内容や詳しい動機などは明らかにされていません。
フランクフォート警察 スコット・トレーシー副署長
「捜査がまだ初期段階なので、何が原因だったのか詳細を明かすのは時期尚早です。多くの部分は憶測の域を出ません。」
ケンタッキー州のべシア知事は事件後、SNSにビデオメッセージを投稿し、今回の事件は銃乱射でも、無差別の犯行でもないとして、地域住民への脅威はないと呼びかけました。
ケンタッキー州 アンディ・べシア知事
「大学の学生たちのため祈ってください 当然恐怖を感じているでしょうから こんなことが起こらない世界のため祈ってください。」
ケンタッキー州立大学は今週、「ファイナルズ・ウィーク」と呼ばれる冬休み前の期末試験期間中でした。大学側は事件以降、予定されていた試験や授業、その他の活動などを中止すると発表。希望であれば学生はすぐ帰省できる他、カウンセリングも受けられるとしています。
今回事件があった大学の同じ寮の付近では今年8月にも、車の中から何者かが複数回銃を発砲し、2人が重軽傷を負う事件が起きていました。この時の被害者はいずれも学生ではなかったということです。
ニュース専門チャンネルCNNによりますと、学校や大学の敷地内で起きた銃撃事件は今年だけで70件以上に上っているということです。地元警察は、このような事件が学生や保護者、地域住民にどれほど不安を与えるかは理解しているとして、大学側と密に連携し捜査を進め、新たな情報はできる限り随時公開すると述べています。