「目のない娘とアメリカで」① 家族の歩み はこちら
「目のない娘とアメリカで」③ コロナ禍で千璃さん18歳に はこちら
倉本千璃さん(16)は、日本人両親の元、アメリカで生まれ育ちました。生まれつき目がなく、発達に遅れもあり、複数の障害を合わせ持っています。原因は不明です。千璃さんは4人きょうだいの長女です。今は、ニューヨーク州にあるスペシャルスクールの寮で生活しています。
家族は、障害を持って生れてきた千璃さんをアメリカで育てる決意をしました。その理由には、アメリカのサポーティブな周囲の環境、充実した治療、そして教育がありました。特別企画2回目では、アメリカでの義眼治療やスペシャルスクールでの教育について取材しました。インターネットが今ほど充実していなかった当時、アメリカにいたからこそできた治療があったそうです。
また、取材では千璃さんの今の学校を訪れました。広大な敷地に学校や寮の他、研究施設、クリニック、成人向けの施設、農場、牧場などが併設されています。 学校では、専門知識をもった先生たちがチームとなり、生徒一人一人の個性にあったやり方で指導していました。千璃さんは特に音楽やダンスが好きで、それを通じて先生たちは千璃さんのポテンシャルを引き出しているそうです。先生たちからは、生徒の可能性を信じ、伸ばしていこうという熱意が感じられました。 千璃さんがこの学校に入った9歳の時は、立つ・歩く・食べるなどの日常の基本動作に補助が必要でしたが、取材では、自分の力で白杖を使って歩いたり、階段を上ったりと成長した姿を見せてくれました。毎週、千璃さんに会いに学校にやってくる家族は、会うたびに成長がしている千璃さんの姿に驚かされるそうです。
千璃さんの学ぶ学校
The Center For Discovery
https://thecenterfordiscovery.org/
「未完の贈り物」(文庫) |
「生まれてくれてありがとう」 |
ディレクター:石川裕子 | プロデューサー:浦部靖己