路面電車の車内でホームレスの男に23歳の女性が刺殺された事件の一部始終をうつした防犯カメラの映像が公開され全米に衝撃が走っています。
ノースカロライナ州シャーロットで先月22日夜10時ごろ仕事のシフトが終わり、帰宅するため電車に乗り込み、空いていた席に座るイリナ・ザルツカさん23歳。たまたま後ろの席にすわっていたのがデカルロス・ブラウン・ジュニア容疑者34歳です。
携帯を見るザルツカさんの後ろでポケットナイフ取り出すブラウン容疑者。ザルツカさんが電車に乗っておよそ4分後、ブラウン容疑者は突然立ち上がり後ろからザルツカさんの首を3回刺し、歩いて立ち去ります。
ショックに呆然とするザルツカさんはこのあと病院に運ばれましたが死亡しました。ザルツカさんは2022年にウクライナの戦場を逃れてアメリカにきたということです。
犯行後、まもなく逮捕されたブラウン容疑者は過去10年以上の間、少なくとも14回逮捕されていて武器を持って強盗に入った罪で5年間の禁固刑も課せられています。犯行当時、容疑者はホームレスで統合失調症と診断されていました。
精神疾患を患い複数の犯罪歴がある人物が自由に町を出歩いている状況について非難の声が上がっており、現在、州の第一級殺人容疑で拘束されている容疑者に対し死刑の可能性もある連邦法でも訴追することが発表されました。
(9日火曜日)
ノースカロライナ西地区
ラス・ファーガソン連邦検察官
「彼女はウクライナから文字通り防空壕から逃れてアメリカにきました。いつものように仕事から家に帰るために路面電車に乗っていました。誰もが過ごす同じような日常で彼女は残忍な方法で殺害されたのです」
Russ Ferguson, U.S. Attorney, Western District of North Carolina:
She literally came to the United States from a bomb shelter in Ukraine to escape the war and she was going about her day. She was coming home from work on a light rail train , like all of us do all the time, and she was brutally murdered.
ノースカロライナでは保釈金の代わりに念書のサイン提出などお金がなくても保釈されるシステムを導入していてこれが犯罪者を安易に自由にしているとして規制を求める声が高まっています。