今月1日に始まった連邦政府機関の閉鎖が3週目に突入しました。その影響で連邦職員75万人が無給の一時休職となっており、4000人以上が解雇されました。
共和党と民主党のつなぎ予算案を巡る対立は進展しないまま、16日木曜日、議会上院で採決がおこなわれ10回目の否決となりました。政府機関の閉鎖は続いており、その影響で連邦政府職員75万人が無給の一時休職となっています。
今回の政府閉鎖で異例とされているのは、連邦職員の解雇です。トランプ政権は、政府閉鎖を理由にこれまでに4100人以上を解雇しました。解雇されたのは、主に、民主党が推進してきた政府事業である教育や保健福祉などに携わっていた職員です。
ドナルド・トランプ大統領
「多くのプログラムを終了させます
無くなるのです
何千人、何十億ドルに関わることです
我々が望んだことではなく
民主党が愚かな行動をとった結果です
ラッセル・ボートがたくさんの
民主党プロジェクトを終了させます」
We're terminating those programs, and they're going to be terminated on a permanent basis. And it's thousands of people and it's, it's you know, billions of dollars. We're getting rid of a lot of things that we never wanted because of the fact that they made this stupid move./ Russell Vought is really terminating tremendous numbers of Democrat projects.
政府閉鎖に伴う解雇を主導しているのは、行政予算管理局のラッセル・ボート局長です。ボート局長は、大統領選の際に注目された保守派の政策提言書「プロジェクト2025」の制作に携わった人物です。ここには政府規模の縮小、大統領権限の拡大、移民法の厳格化など極右の保守的な政策が提案されています。
今月2日、トランプ大統領は自身のSNSにAIで生成された動画を投稿し、ボート局長を死神として描き、民主党が推進する事業の予算や人員の削減に大ナタを振るう人物だと示唆しました。
14日火曜日、行政予算局は、軍や法の執行機関には引き続き給与が支払われるようにし、
人員削減を継続するとSNSに投稿しました。
15日水曜日、サンフランシスコの連邦地方裁判所は、政府閉鎖中の職員解雇は、政治的な動機によるものとみられ、十分に検討されずに実行されているとして、トランプ政権による解雇を一時的に差し止めました。