医療用に加えて娯楽用大麻の合法化がすすむアメリカでは大麻の依存症および中毒患者が増えています。しかし合法であるという理由で専門家の助けを求める人が少なく治療が遅れることも少なないということです。
連邦法では依然、大麻を所持することは違法ですが今年の6月の段階で40の州が医療用大麻を合法とし、24州が娯楽目的の大麻を合法化しています。
2022年には毎日、またはほぼ毎日)大麻を使用する人が1800万人と報告され、日常的にお酒を飲む人の人数を上回りました。使用する人が増えるにつれ、依存症や中毒患者も増えています。一方、THCと呼ばれる多幸感、いわゆるハイな気分になる有効性分が凝縮されている最近の大麻商品も依存症増加の一因となっています。
ヘイゼルデン・ベティー・フォード財団
ジェニファー・エクソー博士
「マリファナ煙草を吸っているだけではないのです
これまでにない方法で使用するTHCが市販されています
あらゆる食べ物や飲み物に入っていて
THC入りのグミやキャンディー、そしてスナック菓子なども
合法的に手に入ります」
1960年代に使用されていた大麻たばこのTHCの濃度はおよそ5%でしたが、現在流通している製品の多くには40%以上入っています。カートリッジ式の電子タバコには90%以上のものもあります。
ほとんどの州で商品に含まれるTHC濃度に制限はありません。こうした高濃度のものを使用すると依存症になる危険が高まります。
メーガン・フェラーさん
「カートリッジを使用し始めたとたん頻度が増えました
いつでも簡単に使えたので常に使用するようになりました」
「それほど害もなく当たり前なことと思っていたことが
中毒状態を長引かせました」
日常的に高濃度の大麻を使用すると、以前の世代では見られなかった形で依存症を発症するケースもあると医師たちは警告している他、記憶力と集中力の低下、不眠、不安症やうつ病などの症状が出る危険があります。
CDC疾病対策センターによると、大麻を使用する人のおよそ30%が精神または身体に何らかの悪影響を及ぼす大麻使用障害だということです。
専門家は大麻使用障害には効果的な治療法があるとしています。より多くの大麻が必要になったり、大麻のために多くの時間を費やすようになった場合は依存症や大麻中毒を疑い医師に相談するよう呼びかけています。
アメリカでは大麻は中毒性はないという誤った考えをする人も多く、高濃度の商品がもたらす危険とともに関係当局は継承を鳴らしています。