強引な移民取り締まりを行い非難も多いICE 移民・税関捜査局ですが、今度は不法移民の拘束に使われる器具が被人道的だとして物議を醸しています。
AP通信によりますとICE 移民・税関捜査局はWRAPと呼ばれる体の大部分を拘束し動けなくする器具を不法移民に使用しており、中には強制送還される飛行機の中で数時間に渡りこの状態で拘束された人もいるということです。9月から少なくとも6人がWRAPで拘束されたということです。
WRAPの製造会社は、この器具は取り締まる人の安全と暴れる人の安全を同時に確保するためのものだとしていますが、ICEに拘留された人の証言によると、ICEは権利を主張したり怖がって泣いていたりする勾留者を、脅しや罰するために使っていたということです。
WRAPは警察や刑務所でも使用されていますが、過去10年間で12人の死亡要因に関与したという検死結果がでており、人道的に問題があると指摘されています。
WRAPを製造する会社
セイフ・リストレイント
チャールズ・ハモンドCEO
「体の前で手錠がかけられるよう鉄のループをつけて
座って、まるで講演を聞いているかテレビを見ている姿勢です」
Charles Hammond, Safe Restraints Inc.:
“We created a metal loop in the front, so that persons can be handcuffed to the front. And I can sit here like this. It's almost like I'm folding my hands, listening to a speech or watching something on TV.
WRAPを拷問や処罰に使用されたとして訴訟に展開するケースが増えており、全米で広がるICE職員に対する批判がさらに広がっています。
とてもテレビを見る姿勢ではないですね
シカゴでは14日(火曜日)逃走する不法移民とされる人物を追ってICEがカーチェイスを繰り広げ、住宅地でICEの車両が車に衝突しました。これを見て住民らが集まり、ICE職員に抗議したところ、催涙ガスが使用され白い煙に覆われました。現場に集まった人たちの中には旗を振って抗議した人もおり、ICE側は「群衆制御手段」だったとしています。車の事故だとの通報を受けて現場に駆けつけた13人の地元警察官も催涙ガスの影響を受けたということです。