4月のすえに起きた管制塔と飛行機との通信トラブルで混乱が続くニュージャージーの空港で、同様のトラブルが相次いでいます。
FAA・連邦航空局は、ニューアーク・リバティー国際空港に離着陸する飛行機を誘導する管制塔で9日金曜日の早朝、飛行機の位置を知らせるレーダー装置のディスプレイがおよそ90秒間 表示されないトラブルが起きたと発表しました。これは、先月28日に発生したトラブルと類似しているということです。また、11日日曜日にも通信障害が発生し、ニューアーク空港に離着陸する航空機が制限される事態に陥りました。2週間のうちに3回、人命に関わる重大なトラブルが発生したことになります。
ショーン・ダフィー運輸長官
「通信がダウンした状況です。問題の特定には時間がかかり、解決できたと思うが危機を脱してはいません/イライラするのはわかります。ニューアークを拠点とする航空会社にとって大変な事態です。」
ニューアーク空港に離着陸する飛行機を誘導しているのはフィラデルフィアにある管制施設で、ここでは先月のトラブルによってトラウマ休暇を取る管制官が続出し、1時間あたり14人が配置されることになっている管制官が、12日月曜日の夕方には、3人しか配置されていなかったとの報道もあります。また、データのアップロードにフロッピーディスクを使用し、すでに製造されていない古い機器の部品をオークションサイトで入手して交換するなど、基本的な通信システムに 50年ほど前の技術が使われていることが取り沙汰されています。
問題はニューアーク空港だけのものではないとして、老朽化した国内の航空管制システムの刷新に向け 数十億ドル規模の予算を議会に要請しているダフィー長官は、夏の旅行シーズンが近づくにつれて、より多くの空港が同じような混乱に直面する可能性があると警告しています。
14日水曜日、下院の歳出小委員会で来年度の予算要求について証言したダフィー長官は、FAAが、ニューアークに就航する全ての航空会社を集め、自主的な便数削減などキャンセル便や遅延便を少なくするための協議を行なっていると説明しています。
12日(月)にコロラド州デンバーの空港で同じような管制塔との通信不能が発生していることが明らかになり全米の空港で早急のアップデートが求められています。