旅客機をめぐる事故や事件トラブルが相次ぎ空港などの安全対策の不備が問題視される中、あわや大惨事です。空港上空で2機の旅客機がニアミス。衝突を防いだのは旅客機に備え付けられていた衝突防止装置です。
11日(土曜日)の午前中、アリゾナ州フェニックスの空港上空で着陸準備をしていた2機の旅客機が衝突するルートで急接近しました。地上でこの異常事態を撮影していた住民です。
住民
「数百人を乗せた旅客機2機が互いに向かって飛行していて驚きました」
画面、上は乗客123人を乗せたサンフランシスコ発のユナイテッド航空機、下はデトロイトから乗客245人を乗せたデルタ航空機です。
航空機追跡アプリの情報によると、2機の旅客機は高度875フィート(266.7メートルm)水平距離1200フィートまで接近し(365.76メートルm)、このときデルタ航空は時速275マイルで飛行していました。そのまま飛行すれば衝突していたところ旅客機に取り付けられていた衝突防止装置が作動。管制塔との無線連絡ではコックピットでアラームがなっているのが聞こえます。
デルタ航空パイロット
「8番滑走路が異常なく目視できます」
衝突防止アラーム音声
「降下せよ!降下せよ!」
デルタ航空のパイロットは急遽着陸を中止、ユナイテッド航空機も同時に迂回しその後、2機ともに無事着陸しました。
航空専門家
「旅客機が1マイル(1.6キロ)以内に接近するのは危険です。衝突防止装置が空中衝突の数秒前に作動し片方に上昇、もう片方に降下を指示することで大惨事を回避したのです」