ニューヨークの地下鉄車内で寝ていた女性に火をつけ殺害した男が訴追されました。33歳の男、セバスチャン・ザペタ容疑者が22日(日)朝7:30ごろ地下鉄の車内で寝ていた女性にライターで火をつけ殺害した容疑で逮捕されました。ニューヨーク市警察のジェシカ・ティッシュ所長は会見でこの事件を極めて残酷で恐ろしい犯罪とし事件の経緯を説明しました。
ニューヨーク市警察・ジェシカ・ティッシュ署長
「朝7時30分ごろ、容疑者と被害者は同じ車両に乗り合わせました 電車が終点で止まると容疑者は座った状態で寝ていたとみられる被害女性にゆっくりと近づきライターで衣服に火をつけたところあっという間に女性は炎に包まれました」
駅構内をパトロール中だった警察官が煙の臭いに気付き駆けつけたところまだ車内で立った状態で炎に包まれた女性を発見。消化器などで火を消し止めましたが女性はその場で死亡が確認されました。目撃情報などから警察は女性が燃えるのをホームで見ていた男を容疑者と特定し写真を公開。乗客の通報でザペタ容疑者を別の駅で逮捕しました。警察は、ザペタ容疑者と被害女性は面識がなかったとみています。被害者の女性の身元は判明しておらず捜査当局は、女性はホームレスの可能性があるとみています。
ICE=移民関税執行局によると男はグアテマラからの不法移民でブルックリンの薬物中毒患者用のホームレスシェルターで生活していたということです。ザペタ容疑者は2018年に一度強制送還されましたがその後、再び不法に入国したとみられています。
この1ヶ月でホームレスの男がナイフで通行人を襲い2人を殺害した事件や大手企業のCEOが歩道で射殺される事件などニューヨークの治安が危ぶまれています。ニューヨーク市長は、凶悪犯罪などは減少していると主張していますが、犯罪の温床にもなり得る不法移民問題、ホームレス問題、精神疾患の問題など治安維持に向けた抜本的なシステムの見直しが必要なのではないでしょうか。