バイデン大統領がこれまで恩赦はしないと明言していた息子のハンター・バイデン氏の恩赦に署名しました。バイデン大統領の前言撤回に共和、民主、両党の議員からも非難の声が出ています。
バイデン大統領は1日(日)銃の不法購入などで有罪評決を受けた息子のハンター・バイデン氏について12月中に行われるはずだった量刑判決を前に完全な無条件恩赦に署名しました。
バイデン大統領はこれまで法の元ではみな平等であるべきだとして息子の恩赦する可能性を否定してきました。しかし任期終了間近を迎え一転恩赦に署名。息子は自分が大統領であるがために不当に攻撃され罪も重くなったとその理由を声明で語りました。また、声明ではハンター氏への攻撃が今後も続く可能性があるとしトランプ時期政権で再び標的になることを懸念したとしています。
これに対し共和党議員をはじめ多くの民主党議員からも批判の声が出ています。トランプ次期大統領は、恩赦は司法の認識の誤りで乱用であるとして強く非難しています。
ハンター氏は銃を購入するさいに申請する書類に薬物の使用について嘘の内容を記し、また、およそ140万ドルの脱税でも起訴されその後有罪を認め未払い分を返金しています。専門家によるとハンター氏は10年以上の実刑判決を言い渡される可能性もありました。
マギー・ハッサン上院議員「すべての大統領が国家権力と司法権の分立を守るべきでバイデン氏も有言実行してほしかった」
今回のような無条件の大統領恩赦は、1974年に当時のフォード大統領が盗聴事件の疑惑を受けて辞職したニクソン前大統領に行って以来です。トランプ氏は就任したら2021年1月6日の議会襲撃事件にまつわる容疑をかけられている人、全員を恩赦するとも言っており民主党からは今回のバイデン大統領の恩赦でトランプ氏が誰を恩赦しようと非難できなくなったとの声も出ています。