動物園では毎日動物の面倒を見る飼育係とともに動物の健康を見守る獣医もいます。あまり知られていない動物園の獣医師の仕事を見ることができる施設が今年4月、ニュージャージー州の動物園でオープンし話題を呼んでいます。
ニュージャージー州にあるタートルバック・ズー
この日、診療所を訪れたのは羽を骨折し、飛べなくなったところを動物園に保護されたメスのヒメコンドル、オータムです。
タートルバック・ズー
ケイリー・アンダーソン医師
「今日は定期検診です
レントゲン、血液検査など全身の検査をします」
動物園で暮らす動物の健康を見守る獣医師。ここでは日常的な光景ですが、一般的にはほぼ見ることはない舞台裏です。
この動物園ではその様子を来園者に公開しているんです。
タートルバック・ズー
ケイリー・アンダーソン医師
「診察室に窓があるのは珍しいことですが
教育性が高いことと人々に動物園でどんなケアが施されているかを
知ってもらうために公開する動物園が増えはじめています」
診察室で獣医師は検査をするためまずオータムに麻酔をかけます。
そして目の検査をして、レントゲンも撮りました。
子供達も見守る中、血液検査のため採血したあとは
マイクロチップを埋め込んで検査終了です!
この工程を全てガラス越しに来園客がみることができるのです。
来園客
「大人になったら整形外科医になりたいので勉強のため見ています」
近年、動物の倫理的な扱いを求める団体などがSNSを利用して動物園を非難する声を広めたり、訴えられたりすることも少なくなく、動物園の存在意義を理解してもらうためにも透明性をたかめることを目的に診療室を開放しているということです。