ミネソタ州で続く滞在資格のない移民の大規模摘発。移民捜査当局と住民の対立が続くなかでアメリカ市民の男性が連邦当局の職員に銃で撃たれて死亡しました。アメリカ市民が死亡する事件は今月に入って2件目です。事件映像と連邦当局の説明に矛盾があるとして批判が高まっています。
24日土曜日、午前9時過ぎ、ミネアポリスで移民摘発への抗議デモに参加していた住民のアレックス・プレティさん37歳が連邦職員に銃で撃たれて死亡しました。国土安全保障省は、プレティさんは、拳銃と装填された弾倉を2つ所持しており、 もみ合いになった末の正当防衛だった主張しています。
国土安全保障省 クリスティー・ノーム長官
「職員らは自身と周囲にいた人の命を守るため
訓練に従って対応しました
プラカードではなく銃と弾薬を持った
平和的な抗議者を私は知りません」
作戦の指揮を執っていた国境警備隊の司令官によると、発砲したのは、国境警備隊・勤務8年で訓練を受けた職員だったということです。
国境警備隊グレゴリー・ボヴィーノ司令官
「この人物は半自動拳銃を持って
国境警備隊員に近づきました
これは当局職員に最大限の被害を与え
虐殺しようとした状況と考えられます」
スティーブン・ミラー大統領次席補佐官はSNSでプレティさんを国内テロリストと呼び、連邦当局の職員を暗殺しようとしたと投稿しました。
しかし、現場にいた複数の目撃者が撮影した動画には、連邦当局の主張とは異なる様子が捉えられていますした。映像では、プレティさんが手にしているのは、拳銃ではなく携帯電話です。 自分から向かっていく様子はありません。女性を助けに入ると催涙スプレーをかけられ、
複数の職員に地面に抑え込まれました。別の職員がプレティさんの銃を奪い、持ち去ったように見えます。その直後、発砲が始まりました。
ミネソタ州 ティム・ウォルズ知事
「複数の事件動画を見ましたが
吐き気がします
連邦政府は信用できません
州が調査を主導します」
プレティさんは、退役軍人病院で集中治療室を担当する看護師でした。今月7日にレニー・グッドさんが連邦職員に銃で撃たれて死亡した事件を受けて抗議デモに参加していました。ミネソタ州では隠した状態で銃を携帯することは合法で、プレティさんは銃の携帯許可証を所持していました。
プレティさんの父親
「息子はとても思いやりがあって
ミネアポリスやアメリカ各地での
ICEの活動に怒っていました」
「2週間前に息子に言ったんです
抗議デモに参加してもいいが
争ったり軽率な行動をとったりするなと
息子はそれを分かっていました 」
プレティさんの事件を受けて抗議デモはさらに激化。26日月曜日の夜には氷点下の中、ボヴィーノ司令官が滞在しているとみられるホテルの前にデモ隊が集まり、騒音を立てる抗議デモを行いました。
26日月曜日、事態の収束を目指し、トランプ大統領とウォルズ知事が電話で協議しました。その上で、トランプ大統領はこれまで現場を指揮していたボヴィーノ司令官に代わり、国境政策の責任者であるトム・ホーマン氏を現地に派遣するとしました。
27日火曜日、国土安全保障省の税関・国境警備局は、議会に通知を送り、国境警備隊員と税関・国境警備局職員の2人が拳銃を発砲したと報告しました。そうした中、28日水曜日、プレティさんに関するほかの動画が公開されました。これは今月13日にアメリカメディアが撮影したものです。プレティさんが連邦職員の車をけり、テールランプを破壊。その後、取り押さえられ、コートが脱げて立ち上がると腰に銃のようなものが見えました。詳しい経緯は明らかになっていませんが、国土安全保障省もこの映像を確認しているということです。