人種間などの分断が深刻化しているアメリカですが、オハイオ州コロンバスで、ネオナチと言われる極右勢力のグループが、街中を行進し街は緊迫した状態になっています。
先週16日土曜日、オハイオ州コロンバスの市内でマスクを着用しナチスの旗を掲げた集団が白昼堂々、行進しました。目撃した人は、彼らが銃器を手にしていたと話しています。
住民声
「本物のナチスがいる ドアに鍵をかけて」
地元の黒人コミュニティーグループが、翌日17日日曜日、ネオナチ行進に抗議するため、同じ道で行進を行いました。共和党のマイク・デュワイン・オハイオ州知事は、ネオナチ集団の行動を非難し、声明で「オハイオ州には憎悪、偏見、反ユダヤ主義、暴力の居場所はないまた州内で見つけたら即刻糾弾する」と述べました。ある人権団体の調べでは、ここ数年アメリカ国内で反ユダヤ主義事件が増加し特に去年10月のハマスによるイスラエル攻撃以来、劇的に増えたとしています。今月初めにもミシガン州デトロイト近くで、ホロコーストに関する劇が行われた退役軍人施設の外で、集団がナチスの旗を振るなどの抗議行動がありました。
退役軍人ボビー・ブライトさん
「皆ぞっとしてショックを受けた」
その場にいた退役軍人たちが、差別の言葉を叫ぶデモ参加者を目の当たりにしました。
退役軍人ボビー・ブライトさん
「ここにいた5〜60人は建物から出るのを怖がり その人たちを駐車場までエスコートしなければなりませんでした。アメリカでは誰もこんな恐い目にあうべきではない」
コロンバス警察は、このネオナチ集団のメンバーを暴行未遂などの容疑で短期間拘束しましたが、その日のうちに不起訴で釈放されています。