ルイジアナ州ニューオーリンズの刑務所で近年でのアメリカ史上最大規模の脱獄事件が起き、10人が脱走しました。
当局によると、事件が起きたのは16日金曜日、午前1時ごろです。配属されていた看守が食事のために持ち場を離れたすきに、受刑者らは監房の扉をこじ開けて中に入り、備え付けの便器を外して、その壁の穴から脱走しました。防犯カメラには、その後、搬入口から施設を出て、フェンスを乗り越え、高速道路に向かう様子が捕らえられています。脱獄が発覚したのはそれから7時間以上たった午前8時半、朝の点呼の時でした。脱獄したとされるトイレの壁には「To Easy (LOL);楽勝だw」と誤った綴りでメッセージが残されていました。
脱走した10人は19歳から42歳の男で、中には殺人罪で有罪となった受刑者もいます。脱獄が起きたオーリンズ・パリッシュ刑務所には1400人が収容されています。当局は、脱獄が起きた要因として施錠の不具合や設備の老朽化に加え、内部に協力者がいたとしています。
オーリーンズ・パリッシュ保安官事務所
「鉄格子が切断されていました
協力者がいたとみて捜査を進めています
捜査が終わるまで3人の職員を休職処分にしました」
捜査が進められる中、19日月曜日、刑務所でメンテナンスを行っている作業員の男が脱獄に協力したとして逮捕されました。
ルイジアナ州司法長官
「施設のメンテナンス作業員が
水道を止めて脱獄に関与したとみています」
検察当局によると、作業員は水道を止め、水が出ない状態で受刑者らが監房の便器を取りはずせるようにしたということです。作業員は、水道を止めなければ刺すと脅されたと供述しています。作業員は、職権乱用の罪と逃亡に関わった罪で訴追されました。
22日木曜日の時点で、脱走した10人のうち、5人が拘束され、5人の捜索が続いています。当局は逃亡した受刑者1人辺り2万ドルの懸賞金をかけ、情報提供を呼び掛けています。