オミクロン株の感染拡大が深刻な中、冬休み明けの通学再開について各地で様々な問題がおきています。
先週1週間の子供の新規感染者数は、58万人以上となり、その前の週から78%増加しています。そうした中、カリフォルニア州、ロサンゼルス郡で11日火曜日に通学が再開されました。全米で2番目の規模となるロサンゼルスの学区では、通学再開前に感染検査を義務付ており、10日月曜日の段階で6万5000人以上の生徒と教職員に感染が確認されました。生徒の陽性率は16.6%でした。保護者の1人は「通学に賛成と反対の半々です。友人ができるし、勉強も進み、社交的にもなりますが感染が心配です。」と語りました。
カリフォルニア州サンフランシスコ・ベイエリアのパロアルトの学区では感染拡大の影響で職員が不足し、生徒の保護者にボランティアを呼びかけました。12日水曜日から保護者が給食の用意や事務作業、清掃などを手伝っています。ボランティアに参加する保護者は「コロナ禍での学校内の環境を知ることができます。」と語りました。
全米で3番目の規模の学区となるイリノイ州のシカゴでは、オンライン授業への移行を求める教職員組合と対面式授業を続けたい公立学校側との折り合いがつかず、30万人以上いる生徒への授業が5日間、完全に停止していました。シカゴ教職員組合代表は「市長は執拗にバカげたことをして、意地を張っています。」と語りました。
8日土曜日、イリノイ州知事は、医療製品を扱う企業がシカゴの公立学校に35万回分の検査キットを供給すると発表。教職員組合と公立学校側は、交渉の末、生徒への検査を拡大すること、学区全体ではなく、学校ごとに状況を判断することなどの条件で合意し、12日水曜日から通学が再開されました。