アメリカのインフレが止まりません。労働統計局が12日水曜日に発表した去年12月の消費者物価指数によると、前の年の同じ月に比べて物価は全体で7%上昇し、約39年ぶりに7%台となりました。
年が明けても全米で品不足が続く中、物価の上昇は家計を圧迫しています。4人の子供がいるシングルマザーは「1週間やっていくだけで300ドルかかります。値上がりしています。」と語りました。労働統計局の発表では、前の年の同じ月に比べて食肉、魚、卵は12.5%上昇、家賃は3.8%上昇、中古車は37.3%上昇したということです。ガソリン価格は11月に比べて少し下がりましたが、1年前より50%近く上昇しています。
グラントソントン会計事務所のチーフエコノミストは「様々な要素が同時に発生しています。供給網の混乱や並外れた強い需要などが影響しています。」と語りました。インフレを引き起こしている要素は、全米で見られている品不足の原因でもあり、粉ミルクからシリアルまで広い範囲の日用品が手に入りにくくなっています。
インフレの加熱を抑えるため、FRB連邦準備制度理事会は今年、4回の利上げに踏み切ると専門家は予想しています。しかし、利上げが行われれば、家や車のローンも上がることにもなり、コロナ禍の影響で打撃をうけた経済を順調に回復させるには、難しい舵取りが迫られています。