警察署内で、手の消毒液・ハンドサニタイザーを頭からかぶった男性に、警察官がテーザー銃を使用し引火。男性は炎に包まれ、その後、死亡しました。
7日金曜日、ニューヨーク州の司法長官は、捜査中の事件として、キャッツキル警察署内の監視カメラ映像を公開しました。事件が起きたのは、去年10月です。29歳の男性がハンドサニタイザーを自分の頭や体に大量にかけています。警察官は、この時、男性が酒に酔っていたように見えたと証言しています。警察官の1人が男性にテーザー銃を使用。すると、可燃性の消毒液をかぶっていた男性の頭から上半身が一気に炎に包まれました。しかし、警察官らは助けようとせず、部屋を出ていきました。男性家族の弁護士は「男性が苦しんでいるのに、警察官はただ見ているだけでした。」と語りました
男性は25秒間、炎に包まれていました。その後、病院に運ばれましたが、去年12月に死亡しました。炎で肺に大きな損傷を負っていたということです。男性家族の弁護士は「男性は誰にも危害を加えておらず、武器ももっていませんでした。」と語りました。事件の前、男性は近くの繁華街にいたといいます。男性家族の弁護士は「男性は誰かともめて、自主的に警察へ行きました。逮捕されていませんし、罪も犯していません。」と語りました。
この事件ではテーザー銃の使用が適切だったのかに加え、男性が炎に包まれたとき、3人の警察官が即座に逃げてしまったことに批判の声が殺到しています。
ハンドサニタイザーの多くに含まれているエチルアルコールは、引火性のある液体に分類されています。CDC疾病対策センターは、アルコール入りハンドサニタイザーが火災などのトラブルを引き起こすことは稀だとしながらも、周辺に火種になるものや可燃物を置かないなど、火災防止対策を施すよう勧めています。